ジャック・ホワイトら、米国音楽の歴史に関するドキュメンタリーをプレミア公開

このドキュメンタリーの制作は、「音楽録音において、まさに何が最も重要であったのか、そして私たちが最も尊重すべきものは何なのかということを探し出す発見の旅のようだった」と、監督のバーナード・マクマホンは、プロデューサー陣のアリソン・マクゴーティとデューク・エリクソンと共同で制作した本プロジェクトについて述べた。(本シリーズは今秋PBSにて放送予定。)「その臨場感やエネルギー、ひとつの瞬間、そして人が「奇跡」と呼んできたものなどだ」。

演壇に立ったレッドフォードは、本ドキュメンタリーは「アメリカそれ自体に関する物語を伝えながら、アメリカに自分自身を理解させ、この国の小さな場所から始まり広がっていた」音楽録音の歴史を共有するものであると述べた。

1920年代後半、「大都市においてラジオが急速に普及したことで音楽は無料で手に入るようになり、音楽にお金を払いたいと思う人がいなくなったためにレコード産業は崩壊した。レコード会社が南部へ移動し、国の最貧層の人々の音楽を録音し始めたので、ブルースやカントリー・ミュージック、ロックンロールといった今日誰もが知るすべての音楽がこれほど凄まじい発展を見せたのだ」とバーネットは述べた。

なぜ、人類を象徴し1977年に打ち上げられた宇宙探査機ボイジャーに搭載して宇宙を飛行させるものとして、NASAが数ある音源の中からブラインド・ウィリー・ジョンソンによる哀愁漂う楽曲『Dark Was the Night, Cold Was the Ground』を選んだのかという話も今回の上映に盛り込まれた。また、バーネットとホワイトがアラバマ・シェイクスからエルトン・ジョンといった現代のミュージシャンを集め、世界初のアンプや初期のコンデンサー・マイク、アセテート・カッティング・マシンといった大昔と同じ設備を使ってレコーディングを実施した本シリーズの最終回の一部も公開された。

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『American Epic』で紹介された初期の録音設備のひとつ。(Photo by Lo-Max Films/Sundance)

Translation by Shizuka De Luca

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