ケヴィン・ベーコンが語る、人生を変えた10本の映画たち

『アニマルハウス』(1978年)
「そのジャンルを決定づける作品に出る機会があるのは、とても楽しいことだ。でもこの作品が最終的にそういう映画になるなんて誰も知らなかった。仕事のオファーがきたとき、僕は電話に出て「いいよ」って言うだけなんだ(笑)。僕は10代のときにあの映画に出演し、オレゴン州のユージーンで5週間の体験をした。そしてすべてはそれに付随してきたことなんだ。あれは人生が変わる経験だった。初めてセットに入っていったときのことを覚えている。あれはまるで、僕が最初に出演したのは映画の最後のパレードのシーンだったと思う。セットに行った初日、クレーンやあのエキストラたち、パレードや山車を見るって想像してくれ。まるで君が、僕の頭の中がどうなっているのか撮影しているような感じ、僕が360度見回しているとき、君がその僕の周りを回転している台車にいるような感じなんだ。純粋な驚きであり、コントロールできないくらいスピンしているような感じだ。この映画で僕は映画作りにたちまち恋してしまった。見るだけではなくて、実際に作ることにね」

『黒い罠』(1958年)
「これは全然儲からなかったオーソン・ウェルズの映画だ。そうだよね?(笑)。『アニマル・ハウス』を撮影していたときに見たのを覚えている。吹っ飛んだよ。今では古典的な作品だと考えられているけれど、見て最初に思ったのは「これまでなぜこの作品を知らなかったんだ!?」ということだった。オープニングのシーンで、チャールトン・ヘストンがメキシコの国境を歩いているのをカメラが追っていく。そして爆弾が……。こういう種類の撮り方では画期的だ。今ではこういう長回しのシーンをたくさん見るけれど、当時は、革命的だった」

Translation by Yoko Nagasaka

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