18位『THX-1138』(71)
ジョージ・ルーカスのデビュー作であり、ルーカスがその後「遥か彼方の銀河系」でやったことと同じぐらい、視覚的にも音響的にも見事な作品。全体主義的な未来社会の悪夢を描いた『THX-1138』は、当時のアメリカン・ニューシネマの流れに乗り、セックス、ドラッグ、退屈なテレビ番組、政府の不正、そして抵抗の必要性と無益性といったテーマを探求した。『1984』のウィンストン・スミスを彷彿とさせるキャラクターを演じたロバート・デュヴァルが、静かながら圧倒的な存在感を放つ。これは単なる映画ではなく、ルーカスが30年代のシリーズものよりも60年代の知的なSFへと向かった出発点である。(STC)


17位『地球爆破作戦』(70)
『ターミネーター』が出現する14年も前に(そしてHALがポッドのドアを開けるのを拒否してからわずか2年後)、その2作に比べると知名度は劣るものの、同じようにスーパーコンピュータが世界を支配し、人類を絶滅させようとする映画が存在した。独りよがりな科学者、フォービン博士は、自身が開発したコンピュータ「コロッサス」を核兵器の管理のために利用することを米国防総省に認めさせる。だが、「コロッサス」はやがて自我を持ち、博士の意思を無視してソビエト側のコンピュータと勝手にコミュニケーションを取るようになる。ストーリーの根底にあるのは、科学のうぬぼれである。人類の知を代表する存在として、フォービン博士は、人間なんて博士と同じように尊大で嫌な奴らばかりだとわかる程度に賢い機械を作り上げた。そしてその機械にしてみれば、尊大な人間たちはみな平和の名のもとで粛清されなければならないのだ。(NM)


16位 『ストーカー』(79)
 「ゾーン」と呼ばれる謎の立ち入り禁止区域。ゾーンの案内人「ストーカー」は、学者と作家だというふたりのインテリを連れて禁断の地に足を踏み入れる。男たちは、草が鬱蒼と生い茂る廃墟を歩き回り、人の奥底にある最も切実な願いを叶えてくれるという部屋にたどり着く。アンドレイ・タルコフスキーの手にかかれば、流れる小川や空を飛ぶ鳥、誰もいない家で鳴る電話もすべて震えるような神の行為を思わせ、男たちの畏敬の念とおののきが、空間を不思議な力で満たしていく。(EH)

Translation by Mari Kiyomiya

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