ライアン・アダムスが明かすテイラー・スウィフトのアルバムのフルカバーができるまで

Photo: (Jim Dyson/WireImage/Getty; Sascha Steinbach/Getty)

「『1989』をブルース・スプリングスティーンの『ネブラスカ』のようにレコーディングしてみようと思ったんだ」。物珍しさにとらわれない試みを見せたシンガーソングライターはこう語る。

2014年のクリスマス、ライアン・アダムスは彼自身の言葉を借りると「ちょっとした喪失感」に陥っていた。セルフタイトルアルバムをリリースした後のツアーを終え、妻のマンディ・ムーアと破局したばかりだった。

「人生の変化をいくつか体験し、この5年で初めて一人きりでクリスマスと新年を過ごす予定だった」と彼は振り返る。「それで思ったんだ。「一体何をして過ごせばいいんだ?」ってね」

ツアーバスの生活から落ち着き、ライアンは当時、たくさんの人が夢中になっていたアルバムに集中した。テイラー・スウィフトの『1989』である。「「もっと聞こう」と思いながらこのアルバムを聞いていた」と彼は語る。「何かを聞き逃すことがないように。僕はこの曲に込められた感情と、構造についてだけ考えていた」。1人でクリスマスを過ごしている間、ライアンは彼の言うところの「この変なアイディア」を思いついた。4トラックのカセットレコーダーを買い、テイラーの新曲を彼のスタイルで再編集することを決心したのである。「彼女の曲に変える必要があったから再編集したいと思ったわけではないんだ。でも僕の視点から、僕の声で歌うとすれば曲は変わるだろう。僕は『1989』をブルース・スプリングスティーンの『ネブラスカ』のようにレコーディングしようと思ったんだ」


Translation by Yoko Nagasaka

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