ライアン・アダムスが明かすテイラー・スウィフトのアルバムのフルカバーができるまで

Photo: (Jim Dyson/WireImage/Getty; Sascha Steinbach/Getty)


このプロジェクトを進めている間、アダムスはテイラーに進行状況を知らせ続け、アルバムが完成したら最初に聞かせると約束していた。完成するとすぐに、アダムスは彼女にデータのリンクを送り、その翌日、2人はじっくりこの作品について話しあった。「彼女はその場でアルバムを聞いて、1曲終わるごとにコメントを言い合った」と彼は語る。「彼女は驚いていたよ。想像するに、とてもシュールな体験だろうね。自分の知り合いが自分の歌を歌って、アルバムを丸ごとカバーしているんだから。僕にはそれを想像することしかできないよ」(テイラーはその後すぐにこれが「シュールで夢のようだ」とツイートしている。)

当初、アダムスは自分の『1989』を正式にリリースするつもりはなかったという。「自分のために作って、彼女のために演奏して、それで終わりにしたかった」と彼は主張する。「それ以上のことはしなかった。僕がこういうものを作っている、という噂が流れているのは知っていた。でも認めなかったし「それはいいね、やってみようか」って言っていたんだ」。しかし友人たちから勧められ、テイラーも前向きな反応を示したこともあり、アダムスは1日考えた末、気持ちを変えた。

「みんなが「これは世に出して共有するべきだ」と言ってくれた」とアダムスは言う。「マスタリングの翌日、アルバムを聞いて僕は「これは素晴らしい作品だ。リリースされたらみんな興奮するだろう。だから僕はこの作品を生かしてやらなくては」とだけ言った。結局のところ、これは僕には極めて重要なものに聞こえた。これまで僕がやってきたことと違う感じはまったくしなかった。実際興奮したよ。正しいことだと思えたし、僕はただ「やってみよう」と言っただけだったんだ。いろいろな意味で、この作品は僕にとっての音楽そのものだ。それが理解されてもされなくても、意味のある何かをやるということだ」

テイラーのツア(『1989』のステージに登場すること—そうなればアダムスはセイント・ヴィンセントからメアリー・J・ブライジまでが参加している一団に加わることになる)について、アダムスは確実なことを言わない。「いや、なんの計画もないよ」と彼は言う。「今年はもう仕事はしないんだ。そんなに先のことまでは考えていない。本当だ。昨夜はニール・フェストで演奏したよ。『Old Man』のコードを失敗しないように頑張った。今の僕が考える先のことは、そこまでだね」

米ローリングストーンWEB 2015年9月21日掲載


Translation by Yoko Nagasaka

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