ドキュメンタリー『キース・リチャーズ:アンダー・ザ・インフルエンス』に見る10の逸話

Keith Richards




1. キースに最初に音楽的影響を与えたのは母親

「おふくろは素晴らしく趣味のいい音楽フリークだった。ダイヤルの魔術師でね、その瞬間にどのラジオ局がいい音楽をかけているかがわかるんだ」とキースは言う。ドリス・リチャーズは、一人息子をサラ・ヴォーンやエラ・フィッツジェラルド、ビリー・ホリデイ、ルイ・アームストロング、ビリー・エクスタインといったジャズジャイアンツの音楽へと導いたほか、キース曰く「要所要所でモーツァルトを聴かせた」という。同時に、キースのカントリー・ミュージックへの生涯にわたる愛を育んだのもドリスだった。「イギリスでカントリーに接する機会は少なかったが、俺は最初からその存在を知っていた。おふくろのおかげだよ」

2. 祖父の「からかい」のおかげでギタリストになった

キースの祖父ガスは、アコースティックギターを壁の孫の手が届かない位置にかけていた。「あのギターに手が届いたら、弾かせてやるよ」とガスはキースに言い聞かせていたという。そしてようやく成長したキースがギターを手にしたとき、ガスはまずはフラメンコの定番曲『マラゲーニャ』を覚えろと、「ギターの運指の練習に最適なフレーズがたくさんあるから」とキースに言ったそうだ。

3. ザ・ローリング・ストーンズのルーツは2枚のアルバムにあった

60年、キースは幼なじみのミック・ジャガーと電車の中で再会する。ミックはその時、2枚のアルバムー『ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ』とチャック・ベリーの『Rockin’ at the Hops』ーを小脇に抱えていた。当時、それぞれ別のカレッジに通う学生だったふたりは、ともにブルース好きという点でたちまち意気投合する。「イギリス南東部でその辺の音楽を聴いているのは俺だけだと思ってたからね」とキースは笑う。ふたりの結び付きから生まれたバンド、ザ・ローリング・ストーンズの名前も、『ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ』に収録された楽曲『ローリン・ストーン(Rollin’ Stone)』に由来する。この2枚のアルバムの収録曲は(マディの『恋をしようよ(I Just Want to Make Love to You)』やチャックの『Let It Rock』など)、その後長くバンドのセットリストの一部となっている。

Translation by Mari Kiyomiya

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