1970年代にローリングストーン誌が愛したロック・アルバム20枚

Photo: (Gems/Redferns/Getty; GAB Archive/Redferns/Getty)


ロビン・トロワー『トゥワイス・リムーヴド・フロム・イエスタデイ』

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ギタリストのロビン・トロワーは、プロコル・ハルムを脱退しソロ活動に移った後、我々が「輝かしいデビュー・アルバム」と呼んでいた本作品においてジミ・ヘンドリックス並みの才能をひけらかした。トロワーはありがたいことに有り余るほどのギター技術があったにもかかわらず、超音速のギター・ソロは避けがちだった。実際、このアルバムはゆっくりとしたブルース調のテンポが主体である。本作は大ヒットにはいたらなかったが、トロワーの長いソロ活動の基盤となった。

当時の本誌レヴュー:「ロビン・トロワーは伝統的な音楽の枠組みを超え、多くのミュージシャンが理解しているどころか、探求しようともしない自分の音楽の専門分野というものを確立している。『トゥワイス・リムーヴド・フロム・イエスタデイ』は、ほかの現代ロックの大半をはるかに超えるレベルに位置しているため、ライターの私でもこのバンドとアルバムを伝統的な批評用語で語るのはほとんど不可能に感じるほどだ。」by Gordon Fletcher、RS 137号(1973年6月21日)

ザ・ムーヴ『シャザム』

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ザ・ムーヴは、ステージ上でテレビを斧で叩いたことで有名な英国出身のバンドだ。この陰気なアルバムは、前作のポップな雰囲気を和らげる意味合いがあった(彼らは英国で数多くのヒットを飛ばしたが、米国ではさっぱりだった)が、ありがたいことに、彼らはメロディと自由な発想を試す才能を捨て去ることはなかった。この面白いセカンド・アルバムを出した後、ザ・ムーヴのヒット曲「ドゥ・ヤ」を作曲したジェフ・リンがバンドに加入した。その数年後にバンドは進化を遂げ、より大きな成功を収めたエレクトリック・ライト・オーケストラというバンドに発展した。

当時の本誌レヴュー:「このバンドは、ザ・フーから生まれ、後にクリームやその模倣バンドによって社会に広まった、ロックンロールの激しいエレクトロ系派閥の素直で幸せな申し子だ。ザ・ムーヴが我慢強く続けてきた何万回ものツアーはバンドに大きな利益をもたらした。彼らの音楽はライヴ・パフォーマンスとアルバムのどちらにおいても、力強くそして複雑に組み立てられていているのに流れるような優雅さがある。『シャザム』は並外れてエネルギッシュなロックンロールのアルバムだ。」by John Mendelsohn、RS 58号(1970年5月14日)

マイク・マクギア『マクギア』

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英国バンド、スキャッフォールドのリーダーとして有名なマイク・マクギアは…ちょっと待て、冗談を言っているのかって?彼はポール・マッカートニーの弟として最も名が知られている。彼の有名な兄がこのアルバムをプロデュースし、すべての曲を兄弟ふたりで制作した(ヒット曲のひとつは「ザ・マン・フー・ファウンド・ゴッド・オン・ザ・ムーン」)。その結果、マッカートニーのソロ作品の傑作と並び得るビートルズふうの楽しい雰囲気がある。マクギアはこの作品の後でアルバム制作を止め、写真撮影に専念した(ポール卿の『ケイオス・アンド・クリエイション・イン・ザ・バックヤード裏庭の混沌と創造』のジャケット写真を撮影したのは彼である)。

当時の本誌レヴュー:「『マクギア』は2つの印象的な音楽的知性を、どちらも探求したことがないであろう刺激的な領域に誘導しているアルバムである。プロデューサー兼作曲家のマッカートニーは今までに経験してきたどんな音楽よりも冒険的になれという依頼を受けた一方で、作曲家兼演奏者のマクギアが持つ潜在的に人を怖がらせるような才能は、ポールの特徴のひとつである楽しく陽気な性質のおかげで不安定にならずに済んだ。」by Tom Nolan、RS 180号(1975年2月13日)

Translation by Shizuka De Luca

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