ジャスティン・ビーバーのソングライターが語る「最高傑作」の制作裏話


「俺が"なあ、EDMやR&Bのテイストをちょっと加えたエレクトロニカが俺たちにできないかな?”って持ち出したことも何度かあった」とプーベアは語る。「するとジャスティンは“いや、僕はR&Bが歌いたい”って感じなんだ。心の中で俺は“おい、俺は世界で最高のポップスターと一緒に仕事をしているんだよ。そうだよ、R&Bをやるんだよ”って言っていた。俺はR&Bが好きだ。R&Bが今の俺を作ってくれたわけだから。でもR&Bでは単純に売れないんだ


2人が作った小さなプロデューサーチームが土台となったことで、ジャスティンの4枚目のアルバムはプーベアが熱望していた複数のサウンドを両立することができたのだろう。助けとなったのはスクリレックスとディプロだ。『ジャーナルズ」でもフィーチャーされていたヒップホップデュオのオーディブルや、ネオソウルの立役者Dre & Vidalの片割れのアンドレ・ハリスも同様だ。わずかではあるがカニエ・ウェストとリック・ルービンも貢献している。
「俺たちが欲しかったのは、影響なんだ。彼の音楽の一部になってくれるちょっとした影響だ」とプーベアは語る。「彼らがこのアルバムで大きな役割を果たしたとはいえない。でもその断片は担っている」

プーベアはジャスティンのもっとも新しいソングライターとして自分がトップだと語る。その理由の大部分は主題の問題だ。2人ともクリスチャンとしてシングルマザーに育てられたという、似た生い立ちを持っているのだ。しかしプーベアはジャスティンが人目にさらされて21歳になったのも見ているし、その世間は彼の逮捕や逸脱行為を激しく非難した。その結果ジャスティンの新しい音楽が教訓的になりえたのだとプーベアは分析する。


「俺たちは過去2年間で103曲レコーディングした。俺たちが守りたいと思っている方向性にすべてを確実に持って行くためにね。励みになる曲、リアルな世界の曲を作りたかった。世界が彼の曲を理解できるのは、だからなんだ。“もし君たちが俺と同じことを経験した場合、俺はこうやって自分の問題を乗り越えたんだ”っていうことだ。ジャスティンは常にそういう指導者、お手本になりたいと思っている。そして俺たちはこのアルバムでそれを成し遂げたんだ」


「みんなはこのアルバムで、彼がこの数年、人生で体験してきたことに対して非常に親密になっていることを聞き取るはずだ。だからみんな彼を理解できる。『ヒューマンネイチャー』を聞いたときのように」。プーベアは語る。「これはすべての人が聞き入ることができる大きくてパワフルな作品だ。このアルバムはとても感動的だ」

Translation by Yoko Nagasaka

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