米ローリングストーン誌が選ぶ「2015年ベストムービー」トップ10

RollingStone

燃えるような同性間ロマンスから『スター・ウォーズ』まで、ピーター・トラヴァースが今年のトップ10作品を選出

2015年ベストムービー・トップ10の掲載が遅くなったことをお詫びする。やはり、『スターウォーズ フォースの覚醒』の公開を待つ必要があったからなのだが、その甲斐はあったと思う。それから、次のようなたくさんの素晴らしい作品を選外にしなければならなかったこともお詫びする。『サウルの息子』『レヴェナント 蘇えりし者』『ルーム(Room)』『マネー・ショート 華麗なる大逆転』『ミシシッピ・グラインド(Mississippi Grind)』『エクス・マキナ(Ex Machina)』『ボーダーライン』『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』『人生はローリングストーン』『アクトレス 女たちの舞台』『ザ・ダイアリー・オブ・ア・ティーンエイジ・ガール(The Diary of a Teenage Girl)』、そしてエイミー・ワインハウスについてのドキュメンタリー作品『エイミー(Amy)』は、見る者の心を打ち砕きながら、ドキュメンタリーの新地平を切り開いた。

というわけで、2015年のベスト中のベストは次の通りだ。


10位 『インサイド・ヘッド』『アノマリーサ(Anomalisa)』(同順位)
Inside Out; Anomalisa; Peter Travers 2015
Photo: 2015 Disney•Pixar. All Rights Reserved., Paramount Pictures

いまだにアニメーションを芸術のひとつだと思っていない向きには、我々を支配する感情について描いたピート・ドクター監督によるピクサーの傑作をお薦めしておきたい。あるいは、疲れ果てた既婚の自己啓発カリスマ講師(デヴィッド・シューリス)と、上昇志向の強い女性(ジェニファー・ジェイソン・リー)との一夜限りの関係を描いた、チャーリー・カウフマンとデューク・ジョンソン共同監督作品、ストップモーション・アニメーションの世界を変えたと評される『アノマリーサ』のまばゆいばかりの哀しみに浸ってみるのもいい。声優リーの役作りは、作品同様に奇跡的な素晴らしさである。


9位『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
Star Wars; Daisy Ridley; Travers List 2015
Photo: 2015 Lucasfilm Ltd. & TM. All Right Reserved

私が2015年に鑑賞した最後の作品だ。J.J.エイブラムスによるスター・ウォーズ・サーガの続編は、様式美と魂が備わった娯楽作品の桃源郷だ。2世代のジェダイが溶け合う様子は、観衆を多幸感にいざなう。

Translation by Kuniaki Takahashi

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