ローリングストーン誌読者が選ぶ「ロマンティック・コメディ映画」ベスト10

3位 『ウェディング・シンガー』



『ウェディング・シンガー』が劇場で公開された時点で、まだ1980年代が終わって9年しか経っていないのであるが、すでに80年代はふざけて真似する価値がある大昔のように見える。結局のところ、バンドのフロック・オブ・シーガルズの髪型やドラマ「特捜刑事マイアミ・バイス」のヒゲ、初期のビリー・アイドルのビデオ以上に馬鹿馬鹿しく見えるものが他にあるだろうか? 今作品でアダム・サンドラーが演じるのは売れっ子のウェディング・シンガーで、ドリュー・バリモアが演じるのは彼がいつも出演している結婚式場で働くウェイトレスである。映画の冒頭、2人はそれぞれ別の人と将来を約束しているが、アダムは結婚式の祭壇に一人で取り残され、ドリューの恋人はとんでもなく嫌なやつであることが発覚する。そして物語の最後、2人はようやく結ばれるのだ。


2位『アニー・ホール』


ウディ・アレン以上に優れたロマンティック・コメディを作ってきた映画人はいない。しかし『アニー・ホール』は中でも特に際立っている。1977年に作られたこの作品はアカデミー賞の最優秀作品賞を受賞し、ロマンティック・コメディかどうかに関わらず、これは他のコメディ作品では前例のないことだ。ウディ・アレンが演じたのはアルヴィー・シンガー。彼はユダヤ人のコメディアンであり、白人のエリート階層の家の出身であるアニー・ホールとの関係の後遺症に苦しんでいる。この映画にはもともと殺人事件のストーリーが含まれていたがアレンはこれを削除し、1993年に『マンハッタン殺人ミステリー』という作品で甦らせた。


1位 『恋人たちの予感』



映画が始まって早々、ビリー・クリスタルはメグ・ライアンになぜ男と女は真の友達になれないのかを説明する。「魅力的だと思っている女性と友達になれる男なんていない」と彼は言う。「魅力的だと思ったら男っていうのは抱きたいと思うから」。メグ・ライアンは、魅力的に思わない女性とは友達になれるのかと尋ねる。彼はこう答える。「いや。魅力なんてなくても寝られるんだ」。2人はこの映画の残りの部分でこの理論が間違っていることを証明しようとするが、結局2人は寝てしまい、その結果友情はだめになってしまう。言うまでもないことだが、2人は最後できちんと結ばれる。

Translation by Yoko Nagasaka

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