2016年「ロックの殿堂」受賞者たちの歓喜の声:N.W.A.、ディープ・パープル、チープ・トリック

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ロックの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)が、2016年の受賞アーティストを発表した。
今年は、チープ・トリック、シカゴ、ディープ・パープル、N.W.A.、スティーヴ・ミラー。
授賞式は4月8日、ブルックリンのバークレイズ・センターで行われる。チケットは2月から一般発売、HBOによる中継も決定している。

ロックの殿堂入りの資格は、デビュー・アルバムもしくはデビュー・シングルから25年が経過していることである。もっとも今年の受賞者はみな、かなり前からこの資格を満たしていた。今回が4度目のノミネーションとなったN.W.A.は、70年代以降に結成された唯一のグループだ。「これで我々の足跡がしっかりと固まった」とアイス・キューブはローリングストーン誌の取材に答えて語っている。「最もクリエイティヴで才能あふれる人材が、N.W.A.という一つのグループに集結していた。グループとして、殿堂入りにふさわしいと業界的に認めてもらえたことは素晴らしい」

「N.W.A.を始めた頃には、こんなことになるとは思いもしかなった」とドクター・ドレーは語る。「我々が制作するタイプの音楽が、こうした称賛を受けることになるとは思わなかった。私はいつでも、やりたいことをやっていただけなので、殿堂入りなんて現実のことではないみたいだ。偉大なホール・オブ・フェイマーの一員になれたことに恐縮している」

チープ・トリックのギタリスト、リック・ニールセンもとてもうれしそうだ。「ふだんの僕はもっとおしゃべりなんだけど、もうすっかりパニクっている。胸が一杯だ。『チープ・トリックat武道館』も悪くなかった。最初の契約も悪くなかった。5,000回もライヴをやったことも悪くなかった。でもこいつは、僕らのキャリアで一番の出来事だよ」

メタルの巨人、ディープ・パープルにとって、今回の殿堂入りは、長年にわたるファンによる熱意あふれるロビー活動の成果である。「バンドメンバーが替わりすぎていて、まるで地雷原みたいになっている」と語るのは、結成当初からの唯一のオリジナルメンバーであるドラムスのイアン・ペイスだ。「僕がロックの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)の運営者だったら、どんなふうに表彰したらいいのかわからないくらいだ。でもとにかく僕らも殿堂入りできたみたいだし、とても嬉しいよ」

シカゴもディープ・パープルに劣らず、殿堂入りまでに長い時間がかかった。「正直言って、これまでずっと資格はあったわけだから、ノミネートされたことに驚いていたんだ」とシカゴのオリジナルメンバーでキーボードのロバート・ラムは語っている。「デビュー・アルバム以降のこれまでの僕らの作品は、ポップ・ミュージックの様相を変えた。そんな影響力を認めてもらえたと思っている」 

Translation by Kuniaki Takahashi

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