『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』今年最大の話題作の裏側に迫る(前編):J.Jエイブラムス、出演者が語る制作秘話

photo by David James/© 2015 Lucasfilm Ltd.

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で、ハン・ソロとレイア姫は新たな世代と共に、この壮大な物語を2015年にもたらした。

共和国には暗い時代である。全宇宙には大きな闘争の時代である。ダークサイドが勝利を収めただけではなく、もはや明確な敵も味方も存在しない。真面目な話、地球は混乱状態だ。ホッキョクグマかアーモンド農家、もしくは共和党の討論会の司会者に聞いてみるといい。もしくはルーク・スカイウォーカーに連絡するのもいいかもしれない。

「世界はひどいものだ」とルークに最も近い、地球における代理人であるマーク・ハミルはマリブにある居心地のいい彼の家の庭で、風に揺れる木の陰に座ってこう語る。現在64歳のハミルは『スター・ウォーズ』第1作目に出演していたときのアレック・ギネスよりも年長になった。そしてヒゲをオビワン風に伸ばそうとしている途中だった。「中東の情勢と銃による暴力、地球の温暖化、人種差別、すべてひどいものだ。人々はこれが必要なんだ。癒す力を持っているから」。

ここで言われている“これ”とは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のことだ。リブートした『スター・ウォーズ』シリーズの最新作であり、オタクたちのヒーローであるJ.Jエイブラムスが監督を手がけた。そしてついに12月18日に公開される。『スター・ウォーズ』シリーズの7作目であり、この壮大な物語の偉大なクリエイターであるジョージ・ルーカスが関わらなかった最初の作品である。ルーカスは2012年にルーカスフィルムとこのシリーズをディズニーに40億ドルで売却し、関わりを持たなくなった。『フォースの覚醒』は1983年に『ジェダイの帰還』が作られるという事件が起きてから30年後にスター・ウォーズという銀河に戻ってくる。そしてディズニーがエンドレスに作り続けようと意図しているシリーズが始まるのである。

starwarsローリングストーン誌 2015年11月26日発売号(David James/© 2015 Lucasfilm Ltd.)

Translation by Yoko Nagasaka

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