イーグルスの人気ソング・ベスト10

photo:(Gijsbert Hanekroot/Redferns/Getty)


6. 「呪われた夜」

イーグルスの最初の2枚のアルバムのプロデュースを担当したグリン・ジョンズは、イーグルスのことを、もっぱらカントリー・ロックのバンドだとみていた。バンドメンバーは、このような見方がバンドの成長を狭めていると感じ、『オン・ザ・ボーダー』のセッションの最中にジョンズをお払い箱にし、新プロデューサーにジェームス・ギャングを手がけたビル・シムジクを迎えた。1975年に『呪われた夜』をリリースした頃には、担当が完全にシムジクに移っている。結果的にこの作品はよりハードなロックアルバムとなった。ギターにドン・フェルダーが加入したことも大きかった。このタイトルトラックでは、ヘンリーのヴォーカルとフェルダーのギターワークが驚くほど冴えている。この曲はホット100で1位を獲得、イーグルスは70年代最大のロック・バンドの1つとして確立された。


5. 「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」

ランディ・マイズナーは気の毒な男だ。このベーシストは、イーグルスがまだリンダ・ロンシュタットのバックバンドだった創世記時代から在籍し、彼らお得意のハーモニーを作り出すのに欠かせない存在だった。70年代にリリースした6枚のアルバムのうち5枚で演奏し、1975年の大ヒット曲「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」ではリード・ヴォーカルも担当した。しかし彼は内気な性格で、コンサートではこの曲を歌おうとしなかった。そのことでバンド内に緊張が高まり、結局1977年、バックステージでグレン・フライと壮絶な大喧嘩をしたあげくに、マイズナーはバンドを脱退してしまう。バンドが1994年に再結成された際にも、呼ばれたのはマイズナーの後釜で加入したティモシー・B・シュミットの方だった。現在コンサートでこの曲を演奏する際には、フライがヴォーカルをとっている。マイズナーは今年初頭にちょっとした事件を起こしてもいる。つくづく気の毒な男である。


4. 「ラスト・リゾート」

「ラスト・リゾート」といえば、ただ単に「駆け足の人生」のB面にあった曲だと思われるかもしれないが、ドン・ヘンリーはかねてから、この1976年作品を自身の最高傑作だと主張している。1978年に彼はローリングストーン誌に次のように語っている。「この曲の趣旨はこうだ。我々は何か良き物を見つけても、我々自身の存在でそれを壊してしまう。人類は、自身の環境を破壊することができる地球上で唯一の動物だからだ。私が政治に関心を持ったのは、環境がきっかけとなっている。残された資源が完全に破壊されていくさまを見て、何とかしないといけないと思った。我々は、自分の利益と欲のために、未来を担保にしているんだ」
この曲はロードアイランド州プロヴァンスに始まり、全米を横断し、ハワイの街ラハイナで幕を閉じる旅を歌っている。そしてその道程で、アメリカ人がいかに自然を搾取し破壊してきたかの歴史をたどっていく。「我々はきりのない欲望を満たし、殺りく行為を正当化する」とヘンリーは歌っている。「運命と神様の名の下で」。

TRANSLATION BY KUNIAKI TAKAHASHI

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