いまやアメリカンロックの重鎮としての風格も感じさせるロス・ロボス。スタジオアルバムとしては5年ぶりとなる新作には、どこかヴィンテージな香りが漂っている。バンドのルーツを振り返るように、自分たちの血と肉になった60〜70年代ロックやR&Bと向き合いながら、そこにいつものごとくメキシカンフレイヴァーも織り交ぜていく。ひと筆書きのようにシンプルで飾り気のない演奏だが、そこには彼らならではの骨太なグルーヴと詩情が息づいていて、聴けば聴くほど音楽にエッセンスが滲み出てくる、タフで味わい深いアルバムだ。

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