インディーシーンで注目を集めるシンガー・ソングライター、柴田聡子の新作は、彼女がリスペクトする山本精一がプロデュース。注目は初めてバンドセットで歌った曲だが、脱力寸前の絶妙な間合いのアンサンブルは柴田の歌にぴったりだ。弾き語りも織り交ぜて、墓場で酒を飲んだり、頭のおかしい男と殴り合ったり、『文學界』に寄稿したほどの独自のセンスで綴った歌詞を澄んだ声で少女のようにあどけなく歌う。アイドル歌謡やシティポップふうの曲など新境地も含め、どこを切っても“柴田汁”が滲み出る濃密な仕上がり。

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