ホワット・ザ・ワールド・ニーズ・ナウ...

 先鋭さが肝のポストパンク・バンドの再結成ほどハードルが高いものはない。2012年に20年ぶりに新作を発表したP.I.L.。その復活には、セックス・ピストルズの再結成以上にジョン・ライドンの本気が伝わってきたが、本作でもそのテンションは落ちていない。腕利き揃いの新メンバーたちは、精緻なアンサンブルを構築。安定した土台のうえでライドンのヴォーカルが自由に飛び回る。テクニックをカヴァーするために実験に走ったところもある初期に比べて、音楽に真っ正面から向き合う今のP.I.L.は彼にとって理想の形なのかも。

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