ザ・コヨーテバンドを引き連れて3作目となる新作。まず印象的なのは心地よい疾走感だ。アルバムの真ん中に真っ直ぐハイウェイが延びていて、目の前の風景を次々と切り開いていくようなビートとメロディ。そのしなやかなグルーヴに身を委ねるうちに、気がつけばギターは荒々しく咆哮し、ドラムは力強く大地を蹴っている。そんななか、先頭に立って言葉の銃弾を込める佐野元春。目の前に暗雲のように立ちこめる不安や孤独に対して、「呑み込まれるな、突っ走れ!」と歌っているような強い意志に貫かれたアルバムだ。

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