サマソニへの参加が決まったケミカル・ブラザーズが5年振りの新作を発表。強靭なビートを際立たせたエレクトロニックなサウンドは、鍛え上げられた精悍さのなかにサイケデリックな毒を含んでいる。アルバムを聴き進むにつれてしだいに風景が歪んでいくような緻密に計算された構成もさすがだ。そして、Qティップやセイント・ヴィンセント、ベックなどゲストも豪華。なかでも、ベックのヴォーカリストとしての魅力を引き出した「ワイド・オープン」は、その美しいメロディでアルバムのフィナーレを鮮やかに彩っている。

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