カート・コバーンが亡くなって以来、無数のバンドが彼のアイデアをリサイクルしてきた。そんななかメッツは、コバーンのイカしたパンクロックの精神を引き継いでいるという点で、稀少なバンドだ。トロント出身の3人組のセカンドアルバムは、2012年のデビュー作品よりもさらに荒削りなサウンド。まるで謝罪の念を持たない、“ノー・アポロジーズな『イン・ユーテロ』”といった内容だ。アレックス・エドキンズは徹底したニヒリズムの持ち主であるが、熱に浮かされたような怒りもその正直さゆえ。「IOU」で彼が金切り声をあげて叫ぶように、“偽ってる暇はない”のだ。

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