これはユートピアだ。本作のエレクトロニック・ダンスミュージックには、道を切り開こうとする情熱とR&Bヴォーカルの輝きがある。トッド・ラングレンはグラム絶頂期にすでにこのような作品を作っていた。“スペース・ソウル・トリップ”というにふさわしい本作のラングレンには、どこか余裕まで感じられる。プログラミング自体は時にブーガルーに近いともいえるが、「Liquid Joy from the Womb of Infinity」や「Wave of Heavy Red (Disko-Nektar)」といった楽曲では、メロディとラングレンの歌の合間で、明るい太陽が顔をのぞかせているようだ。

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