パンク以前のパンクであるザ・ソニックスは、ガレージロックがそう呼ばれる前から、ガレージロックを奏でていた。1965年の『ソニックス登場!』は、チャック・ベリーやリトル・リチャードの楽曲と、白人の若者の音楽をミックスして収録している。ロブ・リンドは相変わらずサンドバッグを殴るようなサックスを披露し、ジェリー・ロスリーのうなり声は“原初からの叫び療法”で有名なアーサー・ヤノフも失神させるほど。新曲がヴィンテージに聴こえる本作だが、アルバムジャケットもまた然り。彼らはまだまだ、ガレージロックの子孫たちに大事なことを教えてくれる。

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