ウィル・バトラーのデビューアルバムは、彼が所属するアーケイド・ファイアがリリースした『リフレクター』の半分以下の長さ。しかし本作は、『リフレクター』よりも遊び心に溢れ、きびきびしたロックや黙示録的なエレクトロ・ディスコ、ジョン・レノンふうのバラードが、さまざまな衝動をモンタージュしたかのように収録されている。明るく天真爛漫な彼の声には、緊張感が少々反映されている。しかし「What I Want」におけるバズコックス調のギター、ヘリウムを使ったような声で歌う「Witness」にも見られるように、本作のテーマは軽やかな開放感だ。

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