ザ・ウォー・オン・ザ・ドラッグスのように、ダイアー・ストレイツふうの80年代ギターサウンドを屈折させたバンドが活躍する現在、ダイアー・ストレイツを率いたマーク・ノップラーが自分のバンドを再起動させていないのは意外だ。そのかわり彼は、自身の受けた影響を披露すべく、本作のような多面的なアルバムをリリースした。デイヴ・ブルーベックの「テイク・ファイヴ」を思い起こさせる即興で始まり、ケルトのフォークへと展開する「Laughs and Jokes and Drinks and Smokes」は、本作の懐古的なトーンを決定づけている。静かだか魅力的な一枚だ。

RECOMMENDEDおすすめの記事


MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE