トクマルシューゴが在籍するバンド、gellersや、前野健太とDAVID BOWIEたちでベースを担当する大久保日向を中心にしたバンド、オオクボファクトリーのデビューアルバム。緻密で骨太なバンド・アンサンブルをベースにしながらメロディを大切にしていて、曲の感触はほんのり温かで叙情的だ。くぐもったローファイなサウンドのなかでキラめくポップ・センス。ノイジーなギターが豪快に唸りをあげる一方でダビーな音響処理がなされていたりと、USオルタナ〜ポスト・ロックを独自に消化しつつ、歪みと純情が交差する歌が魅力的。
