子持ちになったブリトニーの歌うスロー・ジャムというのは、ちょっと腑に落ちない気がする。だけど、彼女は今でも自分のことを「危険」だと歌う。そしてクラブ・クイーンと母親業の両立に意欲的だ。この6枚目のアルバムはクラブ・ミュージックからの影響が強く、冒険心に溢れたポップな作品に仕上がった。今回はヒット・シングル「トキシック」(2004年)のプロデューサー、ブラッドシャイ&アヴァントや、シングル「オーヴァープロテクテッド」(2002年)のプロデューサー、マックス・マーティンなどを制作陣に起用。前作『ブラックアウト』(2007年)での彼女のヴォーカルは少し無機的な感じもしたが、今回はきっちり歌いこんでいる。そして、ブリトニーの才能はまだ枯渇していないということを証明してみせているのだ。これだけのクオリティのものが作れれば、彼女のファンがそっぽを向くことはないだろう。

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