ヤー・ヤー・ヤーズのデビュー盤から10年、フロントウーマンのカレンOは今や、この道の“ミステリー・ガール”だ。本作のクライマックスは「ディスピア」で燃え盛る。J・ディヴィジョンの「アトモスフィア」にも似た陰うつな行進曲だが、溢れんばかりの嘆きのなかにも交わりを感じるナンバーだ。最高のブルース・シンガーが常にそうであるように、Oは孤独を受け入れやすくするだけでなく、そこに強烈な賞賛の空気をももたらす。

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