3年ぶりのアルバムは、シンガー・ソングライター然としていた前作『ホテル』から一転、彼を育んできたニューヨークのクラブ・シーンへのオマージュ溢れるダンス・アルバムとなった。曲ごとにハウス、レイヴ、ヒップホップ(何とコールドクラッシュ・ブラザーズのグランドマスター・カズがラップ参加!)とジャンルが目まぐるしく入れ替わっていくことで、聴く者にナイト・クラブをハシゴしているような気分にさせてくれる。ラスト曲が徹夜明けに聴くのに相応しい気怠いアンビエントなのはそういう意味でも大正解。アーティストであると同時にサービス精神溢れるポップ職人である、彼らしい端正な作品集だ。

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