三浦大知が今こそ語る愛の話、27作目のシングルで到達した新境地

三浦大知

三浦大知にRolling Stone Japanがインタビュー。3曲入りの最新シングル「Antelope」とともに語ってくれた2020年の人生哲学とは?

表題曲は、米アリゾナ州に広がる渓谷アンテロープキャニオンから着想を得て、風や雨によって形成された自然の美しさを人生に置き換えた静謐なバラード。コロナ禍の昨今、不安や孤独感を抱えている人にこの曲が寄り添い、愛の力強さを感じさせてくれるだろう。「今、愛を感じてもらえる歌を歌わなければいけないと思った」という彼に、詞で紡いだ言葉の意味を尋ねる。また、雨降る森でのパフォーマンスが話題となった、オンラインライブの後日談も聞いた。

―「Antelope」は、今、苦境に立っていたりもがいていたりする、すべての人を優しく包み込むアンセムだと思いました。Instagramでは「UTAさんとずっとこんなやつ作りたいねって言ってた一曲が遂に形になりました」と書いていましたね。

UTAさんと結構前から、ここ最近ダンスものやミッド(ナンバー)が続いてるからがっつりバラードを作りたいねという話をしていて、そのタイミングが来たという感じですね。制作は7月から8月くらい、緊急事態宣言などを経ていろいろ思うことを詰め込みました。曲も詞も同時に書いていって1日で作りましたね。

―この曲のテーマについて教えてください。

愛の歌が歌いたいなと思ったんです。今年は特に、良い意味でも悪い意味でも自分と向き合う時間が多かったと思うんですね。自分と向き合いたくない人もせざるを得なくなってる時や、これからの人生どうしていけばいいんだろうと考えてる時に、しんどいこととか悲しいニュースもあって。俺自身はインスタライブして歌ったりしてみんなと繋がることや音楽を続けることで救われましたけど、マイナスなものに飲み込まれそうになる瞬間はみんなあったんじゃないかな。



―歌詞の「飲み込まれそうな今だからこそ」「離れ離れ触れる事叶わなくても」とは、やはり今の状況を指していますか。

はい。そんな時、なんで悲しいのかというとその人の心に愛があるからだと思うんですよ。でもその愛みたいなものは表に出るものではなくて。そして、その気持ちをSNSには書かなくとも、同じように心を痛めたり涙を流している人はこの世界に必ずいて。そんなふうに、この世界中に必ず存在している愛、でも今とても見えづらいもの、それを曲を通してみんなに伝えられたらいいなって。この曲を聴くことで、自分の周りにはちゃんと愛があって、この世界には小さい愛みたいなものがたくさん存在してるんだなって気づいてもらえたらいいなと思い作りました。

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