チャンス・ザ・ラッパー、シカゴ市長へ立候補の可能性を示唆

チャンス・ザ・ラッパー(Photo by Zbigniew Bzdak/Chicago Tribune/TNS via Getty Images)

過去2〜3年、その頻度を増しながら、チャンス・ザ・ラッパーはシカゴの行政システムに圧力をかけることに情熱を傾け、時間とお金を費やしてきた。政治家たちとの会合、高額な寄付金など。そしてついに、シカゴ出身のMCは自身の政治的な野望を公に話すようになった。

本名、チャンスラー・ジョナサン・ベネットの父であるケン・ウィリアムス=ベネットは政治オペレーターとして長年活動を続けており、バラク・オバマやラーム・エマニュエルの元で政治手腕を振るってきた。

9月にエマニュエル市長が公表した「シカゴ市長への再選は望んでいない」という驚きの発表の後、チャンスは周囲から公職選挙への出馬を勧められているようだ。アメリカ現地時間10月15日のチャンスの謎めいたツイート「たぶんすべきかもと考えている」が噂の火に油を注ぐかたちとなった。






このツイートは彼が2015年に出した曲「Somewhere In Paradise(原題)」の歌詞の一節と一致する。R・ケリーとジェレマイをフィーチャーしたこの曲の歌詞の一節が「みんな俺が町を助けていると言う、俺が永遠に存在すると言う、みんな『チャノを市長に』と叫ぶ、たぶんすべきかもと考えている」なのだ。チャンスのツイートはこの歌詞の最後の一文だけを書いている。



ジーニアスとのインタビューで最近リリースした「I Might Need Security(原題)」の歌詞について説明しながら、エマニュエルの再選拒否のアナウンスより先にシカゴ市政について積極的に論争を戦わせていた。「今のシカゴ市長はラームだ。俺の親父は以前彼と仕事をしていた。彼はもう市長である必要がないのさ。彼は再選を求めているって確信しているけど、確かシカゴ市内の100校以上を閉校に追い込んだし、ラクアン・マクドナルドが警官に殺害されたときにテープを隠して事件を解決しようとした」と語り、チャンスは続けた。「この街の市長がクソだってことをみんなが悟るのが大事だけど、みんな、もう知っているだろうし、心配もしているって確信しているよ。あいつが次の市長選に出馬しないことを祈るだけだね。だってヤツはもう終わっているから。そう、ヤツはもう終わりさ」

エマニュエル市長が声明を出した後、チャンスはジョー・バドゥンのポッドキャストに登場して、再びシカゴの市政について発言した。「最低な状態って思って間違いない。『これをやったら結局サイテーな目にあう』ってこと。でもそれをやらなくても、結局サイテーな目にあうわけだ。じゃあ、やったほうがいいだろ?ってことだよ。表面だけを見る簡単な見方があると思う。つまり『チャンスは良いことをしている、相対的にね』って思う方法。でも、俺がやっていることをしっかり見てもらうと、それも批判的な目で見てほしいんだけど、俺はいつでも公平さをうたう事柄を取り上げているし、みんなが相応しいものを手に入れられるようにしたいと思っているのがわかるはずだ。

これに続いて、エマニュエル市長が市長職を退いた後について、彼は自分の考えをぶちまけた。「いまは広く門戸が開かれたレースって状態だ。たしか候補者が15〜16人だったかな。俺はラッパーで、ラップをやっている。総体的に見て、俺はかなり前向きな考えを持っている。25だし、参加する時間もあるぜ」と。

Translated by Miki Nakayama

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