BTS、全米進出の舞台裏:2017年LA滞在記

Chris Martins | 2018/09/08 09:30

| 2017年11月にLAを訪れたBTS(Photograph = Brian Guido) |

史上初めてビルボード200で1位を獲得したK-popグループ、BTS。数々の賞を獲得する前、昨年11月にBTSが米ロサンゼルスに上陸した。ローリングストーンジャパン本誌に掲載された当時のアメリカ滞在時の記事をお届けする。

手荷物受取所の少し手前で歓喜の叫びが聞こえ始めた。世界規模で史上最も有名になった韓国のポップ・グループとファンを遮る保安壁の上から、紫がかった灰色の髪の毛の先端がほんの少し見えたのである。耳をつんざく甲高い歓声の中、BTSの7人は穏やかな表情でロサンゼルス国際空港内を横切った。彼らの横には「イベントスタッフ」と記されたシャツを着た男たちが人間の輪を作ってBTSを囲み、ファンの接触を防いでいた。少年たちは微笑み、手を振り、数百人の10代の少女や若い女性の中をいつの間にか通り抜けて、黒いキャデラック・エスカレードに乗り込んだ。このクルマこそが、彼らをアメリカのメインストリームへと運ぶ最初の乗り物なのだ。


Photo by Brian Guido

2017年11月半ば。BTSを信奉するファンの望みを聞いて、彼らは韓国からロサンゼルスにやってきた。彼らのファンはARMY(Adorable Representative MC for Youth: 若者を代表する愛らしいMC)と呼ばれる。彼らがここLAにいる理由は一連の人気テレビ番組に出演するためだ。空港から直行したのがジェームズ・コーデンの番組。翌日はジミー・キンメル、そしてエレン・デジェネレスにも会う。彼女はBTSの到着を1964年のザ・ビートルズのアメリカ上陸と比べる。しかし、BTSの一番の目的はアメリカン・ミュージック・アワード(AMA)でヒット曲「DNA」を歌い踊ることだ(その結果、彼らのパフォーマンスはGoogleのトレンディング・トピックとなり、Twitterのエンゲージメントでギネス記録を達成する)。

グループのリーダーであるRM(「ラップ・モンスター」の略)は、まだ23歳で見るからに意欲的だ。つむじ風のような今回の旅を「大きな波の上でサーフィンするようなもの」と言う。しかし、BTSがアメリカに上陸した翌日の午前9時、彼らは完全な仕事モードで姿を現す。AMAの代表が駐車場でのプロモ写真撮影のために到着したとき、私たちはリハーサル・スタジオにいた。大げさな仕草をする陽気なJ-HOPEは24歳のラップ担当で、かつてストリートダンスのチャンピオンだった。彼は両手を上げて歩きながら「こんにちは! AMA! ワオ!」と叫ぶ。他のメンバーは騒ぎもせずに徐々に姿を現し、駐車場のアスファルトの上でソウルから到着したスタイリスト・チームの手を借りて順番に着飾っていく。

Translated by Miki Nakayama

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