ビヨンセ、米Vogue誌の表紙を飾り胸中を激白

(Photo by Kevin Winter/Getty Images for Coachella)

世界的ファッション誌『Vogue』9月号の表紙をビヨンセが飾った。インタビューでは、コーチェラフェス、妊娠など、胸中を激白。「21年前にキャリアをスタートした時、黒人だとセールスが伸びないから、雑誌の表紙に載るのは難しいと言われた。間違いだということがこれではっきり証明されたわ」

かの有名な『Vogue』誌9月号の表紙は、ビヨンセだ。しかも特別編集長として、特集企画の記事と写真を担当するという、前代未聞の出来事だ。誌面では、コーチェラ・フェスティバルから双子の妊娠、自らのルーツ、そしてOn The Run IIツアーに至るまで、あらゆる話題をビヨンセ自身の言葉で綴っている。

「21年前、私がキャリアをスタートした時、『君を雑誌の表紙に載せるのは難しい』って言われたわ。黒人が表紙の雑誌なんて売れないからって。間違いだったことがこれではっきり証明されたわね」とビヨンセ。「アフリカ系アメリカ人が『Vogue』誌で一番重要な表紙を飾るばかりか、『Vogue』史上初めて、アフリカ系アメリカ人のフォトグラファー(タイラー・ミッチェル)が表紙を撮影するのよ」

昨年7月に双子(サーとルミ)を出産して以来、ビヨンセがインタビューに応じるのはこれが初めて。妊娠やボディラインについて率直に語った。

「女性にとっても男性にとっても、自分のありのままの身体を美しいと認めることが大事だと思う。だから今回はウィッグやエクステンションはなし、ほとんどノーメイクで撮影したの」

「いま私は、腕も、肩も、胸も、太腿もぽっちゃりしてる。下腹もちょっとぽっこり出てるしね。でも、慌てて体重を落とそうとはしない。これがリアルな状態だもの。しかるべき時期が来たら、死に物狂いでワークアウトして、割れた腹筋を取り戻すわよ。でも今は、私の下っ腹ちゃんとはいい感じでお付き合いしているの」(インタビューが公開されるや、Twitter 上では“下腹ちゃん”(訳注:英語ではFUPA)という言葉でもちきりとなった)

ビヨンセはまた、ベルリンのオリンピアシュタディオンで行われた夫ジェイ・Zとのソールドアウト公演を振り返った。1936年に「憎悪と人種差別、分断が声高に謳われ、かつジェシー・オーウェンスが4つの金メダルを獲得して白人至上主義の神話を打ち砕いた」この場所こそ、現在も進行中のOn The Run IIツアーの山場だったと言う。

瞬く間に伝説となったコーチェラ・フェスティバルのヘッドライナーを務めたステージについては、アメリカ黒人国歌からヒントを得た部分もあることを明らかにした。

「コーチェラのステージに関してははっきりしたイメージがあった。コーチェラは前に見たことがあったし、噂も聞いてたから、すごくこだわりがあった。頭の中ですでに出来上がってたのね。ある日、娘を寝かしつけていたら、何気なくアメリカ黒人国歌(訳注:原題「Lift Every Voice and Sing」)を歌っていたのよ」

「それから毎日、娘を寝かしつけるときに口ずさむようになった。パフォーマンスでは、暗いマイナーコードで、足を踏み鳴らしたり、叫んだりするバージョンを考えていた。それから数日後、娘に国歌を口ずさんでいるときに、メロディが違うんじゃないかと気付いたの。あのステージでやって良かったと思うことのひとつは、メロディを変更したことね」と、語っている。

Translated by Akiko Kato

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