元PRIDEヘビー級王者がFBIの捜査対象に ロシアゲートと総合格闘技のダークサイド

Bob Dreyfuss | 2018/05/14 11:09

| 2008年、ヒョードルと写真に収まるドナルド・トランプ(Photo by Tiffany Rose/WireImage) |



総合格闘技は、特に激しく攻撃的なスポーツで、2007年以降少なくとも5人が死亡している(公式試合のみの数字。非公式や違法な試合ではさらに多くの死者がいると思われる)。まさにその過激性が、トランプとプーチンを魅了したようだ。

トランプは、エメリヤーエンコ&カンパニーの本物の肉体的パワーに取り憑かれたようだ。ハワード・スターンとのインタビューでトランプはヒョードルについて語っている。「それは何というか……誰かが死ぬってことなんだ! こんなのはこれまで見たことがない。恐ろしい。グラディエーターだ。“ジャッジはどちらに付けるだろう?”といった感じではなく、つまり、どちらか一方が倒れるのさ」

トランプは2008年、ヒョードル対ティム・シルヴィアの試合前計量に登場した。不幸な対戦相手は、ケージの中でわずか36秒しか持たなかった。

2008年当時、トランプは総合格闘技に執心していた。スポーツ&カルチャーの専門メディア、ブリーチャー・リポートによると、トランプはアトランティックシティにある彼のカジノへ、1989年以来となるレッスルマニア(米国のプロレス興行の一つ)を招致した。2013年、WWEの殿堂入りしたトランプは、長期に渡り同団体を率いるビンス・マクマホンとの協力関係を強調した。ビンスの妻リンダ・マクマホンは、数十億円規模のマクマホン・ダラーを費やして2010年と2012年にコネチカット州から上院議員選挙に出馬したが、いずれも敗北しているのは有名な話だ。現在彼女は、トランプ政権において中小企業局の長官を務めている。

さらにUFC代表のダナ・ホワイトは、2016年の共和党全国大会に登壇し、トランプを支持する演説を行った。演説でホワイトは、UFCをメジャーにし、米スポーツ・カルチャーのメインストリームへと押し上げた功労者としてトランプを称えた。「それまで世界中のアリーナは、我々のイベント開催を拒否してきた。我々は誰からも軽んじられていた。唯一ドナルド・トランプを除いては」と演説の中で彼は述べた。

知っての通りトランプは、ロシアのプーチン大統領をはじめ、トルコ、エジプト、フィリピンなど世界各国の強力な指導者たちに対する支持を繰り返し表明してきた。特にロシアの指導者に対しては、兄弟関係のような敬愛の念を抱いているようだ。一方プーチンもトランプ同様、激しい格闘やマッチョなスタイルを好んでいる。ヴァイス・メディアの運営するウェブサイト、ファイトランドが指摘するように、「ヒョードルほどウラジミール・プーチンのハートを掴んだ人間はいない」という。

プーチンは、総合格闘家であるヒョードルの凶暴な戦いぶりや本物のパワーに魅せられ、ヒョードルはプーチンを敬愛し、両者は強い絆で結ばれている。「自分は大統領と個人的にトレーニングしたことはないが、一緒にやった人の話では、彼はパワフルな格闘家で特に柔道やサンボが得意だということだ。ウラジミール・プーチンは鋼でできている」とヒョードルは、スポーツ・イラストレイテッド誌のインタビューで語っている。プーチンとヒョードルのツーショット写真は数多く存在する。

プーチンの総合格闘技好きは有名で、彼自身も格闘技を得意とする。「まだ小さな頃に柔道を始めた。その後特に、マーシャルアーツの持つ独特の哲学と文化、対戦相手との駆け引きや戦法に興味を持つようになった」とプーチンは、クレムリンのウェブサイト内の個人ページで明らかにしている。同サイトでは、柔道やサンボのマスター・オブ・スポーツ、欧州柔道連盟の名誉会長、韓国の龍仁大学校から贈られた柔道の名誉博士号、空手の黒帯など、さまざまな分野におけるプーチンの業績も列挙している。
Translated by Smokva Tokyo

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