「コーチェラ2018」フォトライブレポ:ビヨンセ、ミーゴス、X JAPANまで

シザ(SZA)

Scott Dudelson/Getty

金曜日に登場したシザはショーの冒頭で、ステージ上方から吊るされたブランコに座った状態で『スーパーモデル』を歌い上げた。焚き火とヴィンテージのエアストリームのトレイラーという、『ブロークン・クロックス』のミュージックビデオにちなんだセットについて、彼女はある夏のキャンプ場でのシーンをイメージしたと語った。(「両親に言われてサマーキャンプに参加したんだけど、黒人の女の子は私だけだったの」) リアーナの2015年作『アンチ』で客演した『コンシダレーション』を独りで歌い上げ、アイゼイア・ラシャドやトリッピー・レッドとの共演曲(小さなトランポリンの上で跳ねながら熱唱)を披露した後、彼女は盟友ケンドリック・ラマーをステージに招いた。2人は『おしゃれキャット』の映像をバックに『ダヴズ・イン・ザ・ウィンド』を歌い上げ、最後は『ブラックパンサー』のサウンドトラックに収録された『オール・ザ・スターズ』でショーを締めくくった。

メイソン・「ヨーデル・キッド」・ラムジー

Koury Angelo for Rolling Stone

イリノイのウォルマートでハンク・ウィリアムスの曲をヨーデルで歌い上げる動画が話題を呼び、一躍有名人となった11歳のメイソン・ラムジーが金曜日に登場し、客席は大きな歓声に包まれた。容姿がラムジーと似ていると指摘された18歳のDJウィーサンが、開催数日前にオファーを出したことで、ステージでの2人の共演が実現した。お気に入りの衣装に身を包んだラムジーは、満面の笑みを浮かべ、無数の観客を指差しながら『ラヴシック・ブルース』を歌い上げた。コーチェラだけでは満足できないと言わんばかりに、翌日に彼はグランド・オール・オプリに初出演を果たしている。

ハイム

Koury Angelo for Rolling Stone

「コーチェラは私たちにとって一番身近なフェスティバルなの」メインステージでの演奏の合間にそう語ったアラナ・ハイムは、オーディエンスと共にランディー・ニューマンの『アイ・ラヴ・LA』を合唱した。彼らの名前が知れ渡る何年も前から、ハイムの3人は何度もコーチェラに足を運んでいたという。ベーシストのエステは以前、2008年にプリンスのステージを観に行った際に、親友のケシャからマジックマッシュルーム入りのチョコレートをもらったというエピソードを明かしている。シンガーのダニエルによるギターソロで幕を開けた『ナッシングス・ロング』では、フロアから妖艶な霧が立ち昇った。最終曲『ライト・ナウ』では、ドラムキットの前に並んだ3人全員がスティックを手にし、多幸感に満ちたビートを砂漠の夜に響かせた。

デヴィッド・バーン

Koury Angelo for Rolling Stone

元トーキング・ヘッズのシンガーは、11人編成のバンド(うち6人はパーカッション担当)と共にグルーヴィなパフォーマンスを披露した。自身の最新作『アメリカン・ユートピア』のみならず、トーキング・ヘッズの曲群も披露したほか、最後にはジャネール・モネイの『Hell you Talmbout』をカヴァーし、理不尽な理由で黒人の命が奪われ続けている現状に警笛を鳴らしてみせた。トレイヴォン・マーティンやエミット・ティルといった被害者の実名を挙げ、「彼らの名前を忘れてはならない!」と繰り返し声を上げた。

Hardeep Phull, Steve Appleford / Translated by Masaaki Yoshida

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