米・任天堂が語る、スイッチを成功に導いたインディ・ゲームとの関係

ニンテンドウ・オブ・アメリカのパブリッシャー&デベロッパーのデイモン・ベーカー氏がNintendo Switchのサクセスストーリーを語った|Rolling Stone Japan

「任天堂は、家族や子供たちを驚かせる一方で、筋金入りのゲーマーにも注目する」ニンテンドウ・オブ・アメリカのパブリッシャー&デベロッパーのデイモン・ベーカー氏が語る、Nintendo Switchのサクセスストーリーとは?

Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)は、ダウンロードしてプレイする「デジタルゲームの発電所」のような、かつてないほどの強力なプラットフォームだ。これはインディ・ゲームの安定したサポートがあってのことで、何よりも任天堂自身がその事実を認識しているのである。

「他のメーカーと比べて、任天堂のこのプラットフォームでのデジタル・ビジネスがこれほど顕著に成長した理由は、背景に強力なインディ・タイトルがあったおかげです」と、ニンテンドウ・オブ・アメリカのパブリッシャー&デベロッパー・リレーションの上級マネージャー、デイモン・ベーカーが3月下旬のGDCでGlixelに語った。「この認識は任天堂の企業内でも広がり始めています。重役たちと話すと、彼らもこの事実を念頭に置いているのがわかるので、社員の励みにもなります」

インディのインプットが奏功して成功に至ったNintendo Switchとそのダウンロード・ビジネスは、同社に数多くの成功をもたらし、新たな挑戦へと導いてきた。

ビジネスには数多の作業があるが、現在任天堂が直面しているのはNintendo Switchでプレイできるサードパーティー・ゲームの大氾濫に対する正しい対処法だ。これらのほとんどがインディ・ゲームなのである。

「2017年7月時点で、我々が認識していたのは約150タイトルのサードパーティー・ゲームがリリースされることでした」と、ベーカーが説明してくれた。「2017年の年末で320数タイトルのゲームがSwitch用として出回っていました。期待していたタイトル数のはるか上を行った数字だったわけです。そして、2018年の今年、前年の数よりも多いタイトルがリリースされると確信していて、最終的なタイトル数は我々の予想を遥かに超えると期待しています。

「このように広く受け入れられる強運をに感謝する一方で、リリースされる多くのコンテンツをしっかりと認識し、そういったコンテンツをもっと見つけやすくする方法を見出すことが我々の責任だと考えています」

ベーカーは、この実現に向けて数多くのシステムを試していると教えてくれたが、システム等の詳細は伏せたいとのことだった。加えて、eShop体験の「自発的改良」が既に進行中で、ランキング、異なるプロモーションやビジネス・モデル(アイテム課金制など)に対応する様々な「シェルフ」が、今後ストア内に増えていくと説明した。「ストアで実現できることが数多くあります。問題はそれをどのように実現していくかなのです」と。

また、ゲームのマーケティングとプロモーションの分野でも、任天堂には実現可能なことがもっとあると言って、ベーカーが続けた。

「現在、十分な数のコンテンツがあるので、これまでのような新しいインディ・タイトルが一通り揃うのを半年待ってからプロモーションを行うという状況ではなくなっています。"ニンディーズ・ビデオ"の投入頻度を加速できます」

Translated by Miki Nakayama

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