映画『嘘を愛する女』中江監督が語る、TSUTAYA発掘コンペ優勝と映画制作秘話

ASAMI OKISHIMA | 2018/04/05 12:00

| 『TSUTAYA CREATOR’S PROGRAM』第1回目グランプリ受賞者の『嘘を愛する女』中江和仁監督(Photo by RSJ) |

原作のないオリジナル作品でしかも長編映画初監督にも関わらず異例のスマッシュヒットとなった映画『嘘を愛する女』。本作は、TSUTAYAグループが主催する映像コンペティションのグランプリ作品だ。成功を勝ち獲った男・中江和仁監督が、映画作りの極意と本作の制作秘話を語る。

映像クリエイターを志す者の“新たな登竜門”として今最も注目されている発掘コンペティション『TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM(以下TCP)』をご存知だろうか。第1回目グランプリ受賞者である中江和仁さんの処女作『嘘を愛する女』は、日本を代表する映画会社である東宝がオリジナル企画として10数年ぶりに製作&配給。さらに長澤まさみ&高橋一生が出演する超話題作となりオリジナル作品としては異例のスマッシュヒットとなった。4月5日より第4回TCPの募集がスタートするにあたり、中江さんに話を聞いた。

音楽・ファッション・そして映画。中江和仁の3つのルーツ

ーRolling Stone Japanは、音楽を中心とするカルチャー&ライフスタイルメディアです。音楽はお好きですか?

ええ、お遊び程度ですが、実は中学から高校3年生まで、バンドを組んでいたんです。

ーそれは素晴らしい! どのようなジャンルを?

メロコアやパンクを。ギター&ヴォーカルです。

ーいちばんモテるポジションですね(笑)

当時は「モテたい!」と全力で思っていましたから…まったく効果ナシでしたが(笑)。

ーそんな中江青年は、最初ファッション業界への道を志していたと伺いました。

「将来はものをつくる仕事がしたい」と思って、高校の時は雑誌『装苑』を愛読し、自分で服を作っていました。服飾専門学校への進学を考えたのですが、家族に許してもらえないだろうと。なので服作りは夜間に学び、昼は美術系の大学に行くダブルスクールを考えていました。

ーそんなファッション大好き青年が、映画人を目指すようになった転機は?

もうひとつの趣味が映画鑑賞で、ある時から僕の中でファッションと映画の“好き”の比率が逆転したんです。服は人間の表面を覆うものですが、うわべよりも内面というか、人間の深層世界を探求しながら表現することに強く興味を持つようになりました。



ー具体的に影響や感銘を受けた作品はありますか?

諏訪敦彦(のぶひこ)監督の『M/OTHER』です。作られたシナリオやカット割をなるべく排除し、日常の延長線上にある“なんでもないようなこと”が、生々しい感情や息づかいとともに痛々しいほどリアルに表現されていて驚愕しました

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