オジー・オズボーン、AEGに対しライブ会場の強要で独占禁止法違反訴訟

シャロン・オズボーンが異論を唱えたにもかかわらず、オジー・オズボーンには「選択の余地はなく」、ステイプルズ・センターの義務に合意せざるを得ないと、カリフォルニア州で提出された新たな訴状では申し立てている。そして「オジーのようなメジャーなアーティストの場合、ワールド・ツアーの一環としてロンドン公演を行うことが可能な会場で、O2アリーナと同規模の場所は他にない」とも記されている。

さらに「AEGが大ロンドン地区のアリーナ規模の会場の市場を独占しているのは明白で、大ロンドン地区のO2アリーナ以外の多数の大中規模の会場の使用も経営契約という手段で管理している」と申し立てている。そして、ロサンゼルスにはロンドンよりも会場の選択肢があり、競争原理が働いていると訴状の中で述べられており、「そのためロサンゼルスでツアーを行うアーティストはステイプルズ・センターとザ・フォーラムから選ぶ恩恵に与ることが可能である」と続いている。ザ・フォーラムは2014年にカリフォルニ州イングルウッドで再オープンした。

「この訴訟には法的根拠がないため、しっかりと対処するつもりだ。ライブ・エンターテインメントの世界市場、特に自社の営業と競合企業の営業の実態をさらに詳しく吟味することを歓迎する」と、AEGの現会長兼CEOジェイ・マルシアーノがローリングストーン誌へ寄せた声明文で述べた。そして「AEGは常にアーティスト・ファーストの姿勢で経営してきた。それと同時に、私たちは競合企業、特にLive Nationとマディソン・スクエア・ガーデンへの対策も怠ることはできない。公平な競争の場を得るために争うことは本質的に適正競争である」と続いた。

オズボーンは、自分と同じ体験をしたアーティストで、原告としてこの訴訟に参加する意志のある人たちと集団訴訟に発展させる考えでいる。この訴訟が目指すものは以下の通りだ。「AEGによるステイプルズ・センターの義務の強制、AEGの優位性を不当に強化する非合法な抱き合わせ商法により、AEGが大ロンド地区での適正競争を歪め、妨害することをやめさせることである。ステイプルズ・センターの義務によって生じる自由競争への損害は深刻で、緊急で、取り返しのつかないものであり、禁止されなくてはならない」


Translated by Miki Nakayama

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