チャールズ・マンソン:カルト指導者の遺体をめぐる争いの内幕

Elizabeth Yuko | 2018/03/11 16:00

| 2017年11月に死亡したチャールズ・マンソン。しかし彼の遺体は法廷闘争の真っただ中にある (Photo by Albert Foster/Mirrorpix/Getty Images) |

2017年秋、悪名高き犯罪者のチャールズ・マンソンがこの世を去った。その後、遺体の所有権をめぐり4組の人々が名乗りを上げた。遺体は今なおカリフォルニア州カーン郡で冷凍保存されている。

死してなお、チャールズ・マンソンは騒動を起こし続けている。根っからの犯罪者で悪名高きカルト指導者の彼は、2017年11月19日に83歳で死亡した。しかし、異なる4組が遺体の所有権を主張している。死後、遺体はカリフォルニア州カーン郡で冷凍保存されたままだ。

マンソンを巡っては、現在2件の異なる裁判が争われている。1件は彼の遺産相続人を決定するもので、もう1件は彼の遺体の所有権を巡る裁判である。彼はベーカーズフィールド(カリフォルニア州カーン郡)の病院で死亡したが、財産処理の裁判はロサンゼルス郡で行われる予定である。カリフォルニア州法では、死亡した人間が自ら選んで居住した最後の地の行政区が故人の財産処理を管轄することが規定されている、とカーン郡の法定代理人ブライアン・ウォルターズは言う。マンソンの場合、自身が選んだ最終的な居住地はスパーン牧場だった。もともとは西部劇のセットとして使われていた場所で、マンソンは1968年から69年にかけて集団生活をしていた。現時点で、彼の遺した財産に何か含まれるかは明らかでない。(衣服数点だという者もあれば、さまざまな楽曲の著作権を受け取る権利も含まれる、と主張する者もいる。) 2018年3月9日、ロサンゼルス郡裁判所で財産処理に関する次回法定が開かれる予定である。

しかし、カリフォルニア州の安全衛生規定によれば、遺体に関しては、死亡した際に居住していた場所の郡に管轄権がある。マンソンの場合、コーコラン刑務所のあるキングス郡か、死亡した病院のあるカーン郡かの2つの可能性がある。ウォルター曰く、カリフォルニア州矯正局がカーン郡の検死局に対して遺体を管理するよう依頼したという。カーン郡の方が今回のようなケースに適当な施設を所有しているという理由だった。以来マンソンの遺体はカーン郡で保管されている。

2018年3月7日にカーン郡裁判所で開かれるケースマネジメント(同種事案を統合するための手続き)には、マンソンの遺体の所有権を主張する3組が招集されている。マンソンの孫息子であるジェイソン・フリーマン、そしてマンソン・ファミリーの元メンバー、メアリー・ブルンナーとの間にできた息子マイケル・ブルンナー。さらに、マンソンの30年来の友人でペンパルだったマイケル・チャネルズ。2002年の遺言書により、チャネルズもまた遺産の受取人に指名されている。

通常は遺言書が、誰が遺体と財産の所有権を持つのかを決める決定的な要素となる。しかしウォルターズによると、2002年の遺言書と2017年に書かれた別の遺言書には、いずれも問題があるという。チャネルズを唯一の相続人とした2002年版には、確かにマンソンの署名がある。しかしウォルターズはその有効性に疑問を抱いている。最終ページが、全く別の手書きの手紙を付け足したように見えるからだ。また2017年版では、ベンジャミン・グレツキを遺言執行者とし、マンソンの息子を名乗るマシュー・ロバート・レンツを受取人としているが、必要な2名の証人がない。そのため「いかなる効力も持たないだろう」とウォルターズは指摘する。さらに2017年版には、マンソンの遺体に関する指示がなく、財産に関してのみ記述されている。

カリフォルニア州法によれば、検視局が遺体の所有権の主張を検討し、決定する権利を有する。2002年版遺言書に疑問の余地がありそうなため、カーン郡は同遺言書に優先権を与えたくなかったのだと、ウォルターズは言う。結局、カーン郡の検死局は裁判所に判断を委ねた。

「2002年版の遺言書は疑わしい」とウォルターズは説明する。「正当な手続きを踏んだものではないようだが、我々としてはそれを無視する訳にはいかない」

現段階では、フリーマン、ブルンナー、チャネルズの3人は全員、マンソンの財産を求めて裁判を起こしている。しかし、いったい誰が遺体の所有権を得るのだろうか?

Translation by Smokva Tokyo

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