レッチリのフリー、薬物依存とオピオイド危機を語る:「薬物中毒というのは残酷な病」

DANIEL KREPS | 2018/02/27 18:30

| フリーは、オピオイド危機を分析し、自身の薬物依存症との闘いを語った。 (Photo by Tasos Katopodis/Getty Images for Samsung) |

レッド・ホッド・チリ・ペッパーズ・ベーシストのフリーは、アメリカで深刻化されているオピオイド中毒危機を分析し、自身の薬物依存症との闘いを語った。「鎮痛剤を処方すべき状況というのがある。しかし医療従事者はもっと優れた判断力を持つべきだ」

タイム誌の論説の中でフリーは、近年アメリカで起きているオピオイド危機を分析し、自身の薬物依存症との闘いを語っている。レッド・ホッド・チリ・ペッパーズのベーシストがタイム誌に寄稿した。

「俺は生まれたその日から薬物乱用が身近にあった」と、フリーはタイム誌の論説「ドラッグの誘惑はしつこい」の中で述べた。「親友3人が26歳になる前にドラッグで命を落としているのをこの目で見ているし、俺自身も危機一髪という状態を何度か経験している。しかし良い父親になりたいと切望したことで、俺の中の自衛本能が目覚めた。そして1993年、30歳になった時、俺はやっとドラッグが自分に破滅をもたらすもので、自分の生きる力を盗むものだと気付いた。だから永遠にサヨナラすることにした。とはいえ、あの誘惑は本当にしつこい」

これに続いて、フリーはどうやって依存症を克服したのかについて言及した。「俺には、瞑想したり、エクササイズしたり、祈ったり、カウンセリングを受けたり、辛抱強く仕事したり、一番困難な人間関係問題に謙虚に対処したりという選択肢があった。その一方で、ドラッグ・ディーラーに連絡して、50ドルでドラッグを手に入れて、一瞬で問題を解決するという方法もあった。ただ、痛みを感じることを常にありがたいと思うべきだと俺は悟った。この悟りがドラッグの誘惑から自分を遠ざける手助けとなった」と、述べている。これはタイム誌の特集「オピオイド日記」の特別レポートとして掲載された。

また、フリーは最近経験したオキシコンチン服用についても告白しながら、患者を安易にオピオイド中毒に陥らせる医療業界の実情についても述べた。フリーによると、「麻薬中毒者が集う怪しげな世界のディーラー」といえば、かつては「銃を持った恐ろしい犯罪者」だったが、今では健康を管理する「医療従事者」がその役割を果たしている。

「2〜3年前にスノーボード中に腕を折ってしまい、大手術を受けることになった。担当医が完璧に治してくれたおかげで、今でも思う存分ベースが弾けるから感謝しているが、その医者は俺に2か月分のオキシコンチンを処方した」とフリー。

「薬の入れ物には1日4錠服用と書いてあった。その薬を飲むと俺は最高にハイになった。この薬は痛みだけじゃなくて、俺の感情をすべて抑え込んだ。1日1錠服用しただけで子供の前でも心ここにあらず。クリエイティヴな気持ちも減退して、とうとう落ち込むようになった。1か月間服用した後、服用をやめたが、下手をしたらもう1瓶買いに行っていたかもしれない」

そして、フリーは次のように結んでいる。「確かに鎮痛剤を処方すべき状況というのがある。しかし医療従事者はもっと優れた判断力を持つべきだ。また、オピオイドを処方する場合には、処方後のフォローやモニタリングを行うべきことは明白だろう。そして依存症や中毒になった場合の治療法やリハビリ方法を明確にすべきだ。膨大な収益がある大手製薬会社なら利益の数パーセントで実現できるではないか。薬物中毒というのは残酷な病だ。医療業界が政府と協力して、助けを必要としているすべての人々に救いの手を差し伸べるべきである」

Translated by Miki Nakayama

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