ジョージ・クリントン「トランプ大統領はファンク要素ゼロ」

―白人アーティストが黒人音楽をプレイするのをどう思いますか?

ジョージ こっちもビートルズと過去にいろいろやってるからね。そもそも世界は一つさ。地球も一つ、グルーヴも一つ。お互いに学び合い混ぜあうものだよ。昨日のロケット打ち上げを見ただろ?(SpaceXのこと) みんなこの惑星から飛び出して行けるかもしれないんだぜ。異星人と取引するようになるかもしれない。そんなときに黒とか白とかが問題かい? とんでもないヤツ、昆虫のような眼をしたヤツとかを考えてみてごらんよ。異星人はこっちと一杯やるつもりかもしれないし、逆にこっちを食っちまうつもりかも。とにかく人間同士うまくやっていかなきゃいけないんだ。

―あなたとブーツィー・コリンズが異星人と遭遇したというのは本当なんですか?

ジョージ まあね。別にハイになってたわけじゃないよ。体温計の水銀のような物体が俺らの車の周りをうごめいていたんだ。

―動く液体金属、まるで『ターミネーター2』みたいですね。

ジョージ まさしく。

―長年にわたって、どのようにして偉大なミュージシャンを見出してこられたんでしょうか?

ジョージ そういう連中は決して中心にはいない。でも目立つんだ。誰もコントロールできないようなヤツで、普通になんてならない。古株のミュージシャンが嫌うような代物が若者はどうも好きなようなんだよ。でもバランスを取る必要はある。いつもクレージーというわけには行かない。みんなが楽しむものだからね。

―パーラメントはあなたのドゥーワップ・カルテット、ザ・パーラメンツとしてスタートしました。そのドゥーワップがほとんど聴かれない時代になってきている今、あなたの考えは楽観的のようですね。

ジョージ 50年代のドゥーワップは大好きだが、しがみついてばかりはいられないよ。変わらなきゃ。ジ・インク・スポッツみたいにあっという間に骨董品になっちまう。あれからモータウンもあったし、ザ・ローリング・ストーンズのようなバンドも出てきた。シンプルなロックンロールが新たなものになっていったんだ。それからはボリュームを上げ、ずるがしこく生き延びてきた。大概のジャジーなミュージシャン、メイシオ・パーカーやフレッド・ウェズリー、ブーツィー・コリンズはシンプルにプレイするけど、スムースに何か新しいものを加えてくれるんだ。

―この国の将来については楽観的でしょうか、悲観的でしょうか?

ジョージ 楽観的だね。何が起きるにせよ想定内さ。制約を乗り越えて自分なりにダンスする方法を見出さないと。

―もしこの世からいなくなったら、自分のホログラムがステージに立つのを認めますか?

ジョージ ああ。すでに一つホログラムを作ったよ。全バンド分ね。きっとこのホログラムをラスベガスかどっかでプレイさせるんじゃないかな。あとは単純に家族に何かを残したかったんだ。

Translated by LIVING YELLOW

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