14年間沈黙していたア・パーフェクト・サークルのメイナードが胸中を激白

ー「ザ・コントラリアン」と「ザ・ドゥームド」では、メイナードの声とは思えないヴォーカルが随所に登場しています。最初はあなたが歌っているのかと思いました。

ハワーデル そうだろうね。でもアルバムで歌っているのは全部メイナードだよ。当初は俺のヴォーカルを使うことも考えていたんだけど、一旦メイナードのギアが入るとその選択肢は消えた。圧倒的だったからね。これまでの彼のヴォーカルとはレンジも声色も異なるけど、そのチャレンジは見事に功を奏したと思う。

ー過去10年に渡るプシファーとしての活動は、あなたのヴォーカル・パフォーマンスを変化させたと思いますか?

キーナン ハーモニーやトーン、テクスチャー等について多くを学んだと思う。ただがなり散らす以外の歌い方をね。ギターだけじゃなくピアノを多用したり、リズムを重視していることもあって、プシファーではヴォーカルのためのスペースがより多く与えられているんだ。そこで身につけた表現力は、今作においても活かされていると思う。



ーア・パーフェクト・サークルとしては実に14年ぶりのアルバムですが、前作との間に接点を見出していますか?

キーナン どうだろうな、俺にとっては全部活動の一部だからね。過去10年はプシファーとしての活動が主だったから、その影響も出てるだろうしな。各プロジェクトの間には少なからず共通点があると思う。でも自分が意識していないだけで、実際には過去のア・パーフェクト・サークルの音楽性との接点もあるはずさ。「デリシャス」や「バイ・アンド・ダウン・ザ・リヴァー」なんかは特にそうなんじゃないかな。

ー今作に着手した時、14年という長いブランクを感じましたか?

キーナン 犬になったような気分だったな。ふらっと一人で散歩に出かけて、帰ってきて飼い主の顔を見てゴキゲン、みたいなさ。俺の集中力のなさは相変わらずだがね。アルバムが散漫なものになってなきゃいいんだけど。

ー歌詞の面ではどういったアプローチをとりましたか?

キーナン いつもと同じさ。パズルのピースを一つずつはめていくような感じだよ。車を運転しながら曲をかけていると、テンポや曲調に応じたフレーズが自然に思い浮かぶんだ

ーパズルとは何を指しているのでしょうか?

キーナン あらゆるものさ。地図や物語はすべて、無数の小さなピースから形成されている。各ピースに一貫性がなければ、その作品が完成することはない。ラテンならラテンのピースを集め続ける、そうやって地図を形成していくんだよ。

ー『イート・ザ・エレファント』というタイトルは、あなたにとってどういう意味を持っていますか?

ハワーデル それはメイナードに聞いてくtれ。

キーナン 悪いが、それについて話す気はない。

ーダメですか?

キーナン 俺はそういう類のことは話さないことにしているんだ。

ー政治的な意味合いを含んでいるのではと推測しているのですが。

キーナン 答えは一つじゃないんだ。いろんな解釈ができて然るべきなんだよ。

Translated by Masaaki Yoshida

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