14年間沈黙していたア・パーフェクト・サークルのメイナードが胸中を激白

アルバムが4月20日にリリースされることを発表すると同時に、バンドは新曲「トーク・トーク」を新たに公開した。自己中心的な人間を非難するキーナンの歌詞も、過去の作品にはなかったものだ。

作品を形にするために、キーナンは自身を徹底的に追い込んでいったと話す。「とにかくやるしかなかった」と彼はそう話す。「(ワイン用ブドウの)収穫を終えた後、醸造作業と並行してアルバムを作り続けてた。おかげで食事中でさえそのことが頭から離れなかった」。象を食すというタイトルは、そんなところから来ているのかもしれない。「一口ずつ、じっくりと味わっていたんだ」

ーア・パーフェクト・サークルのアルバムを作ろうと思ったきっかけは?

メイナード やるべきことを多く抱えている一方で、それらがうまく進まない時期があった。そこで俺は、何か他のことにフォーカスしようと考えた。俺は何かに取り組む時、常に期限を決めるようにしているんだ。それまでに成果を出せなかったとしたら、それは何か他のことをやるべきだっていうサインなんだよ。

ービリー、あなたがアルバム用の楽曲制作に着手したのはいつ頃ですか?

ビリー 覚えてないな。80年代かもね(笑)。どの曲かを明かす気はないけど、アルバムの中に一つだけすごく古い曲があるんだ。アルバムの4分の3程度は、過去3年間のうちに作られたものだよ。すごくいい出来だけど収録されなかったものもあるから、いつか何かしらの形で発表できればと思ってる。

ー2人はどのように楽曲を形にしていったのでしょうか?

キーナン まずビリーから、10〜20くらいの断片的なアイディアが送られてきた。ギターが弾けて作曲を担当する人間の大半がそうであるように、彼はそれらの曲にいろんなサウンドを重ねていった。だがプロデューサーに迎えたデイヴ(・サーディ)は、曲から余分なものをすべて削ぎ落としていった。その結果、ドラム・ビートとメロディがよりクリアに浮かび上がってきた。その瞬間、俺には楽曲の完成形がはっきりと見えたんだ。

ハワーデル アプローチは曲によって違った。決まったパターンは存在しないんだよ。スムーズにいく場合もあれば、延々と試行錯誤を繰り返すこともある。

ー最も難産だったのはどの曲ですか?

ハワーデル 「トーク・トーク」は個人的なお気に入りの一つだけど、メイナードは拍子を4/4から3/4に変更すべきだと提案してきた。自分を納得させることは容易じゃなかったし、歯がゆく思ったこともあったよ。でも彼の直感を信じようと決めたんだ。バンドにおける俺の役割は、あくまで彼の力を最大限に引き出すことだからね。

キーナン あの曲は何度も形を変えていった。デモの時点で惹かれる部分はあったけど、具体的なアイデアは見えてこなかった。だがデイヴとビリーが曲から余分な部分をそぎ落とし、テンポと拍子を変更すると、自分のすべきことがはっきりと頭に浮かんだんだ。



ー「問題になるな/解決になれ」という歌詞は非常に印象的です。なぜああいった表現を用いたのでしょう?

キーナン そういう状況が蔓延しているからさ。今の世の中は責任という概念が希薄だからな。

Translated by Masaaki Yoshida

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