『PUBG』を超える?ロシアのゲーム会社が狙う戦闘ゲームの次なるレベル

多くの人々が、『タルコフ』のハイリスクで、略奪に重点を置いたテーマ設定を、2017年最大の戦闘ゲーム、プレイヤーアンノウン製作『バトルグラウンド』(PUBG)が最初にもたらしたバトルロイヤル・ゲームの赫々たる爆発的衝撃になぞらえている。確かにこの2つのゲームには幾つかのはっきりした共通点がある。特にポスト・ソ連時代の荒廃した、がらんどうの打ちっぱなしコンクリート建築群、荒れた舗道に忍んでくる草原。しかし二キータはこのような比較を打ち消す。「『タルコフ』は『PUBG』より前から開発されてきた。我々は『タルコフ』を他のバトルロイヤル・ゲームとなぞらえたりはしない。まあある種の人々はするけど。でもそういう人たちはまだ『タルコフ』をプレイしたことがないんだ。唯一の共通点といえばシューティングだけだ。わざわざ改めて『PUBG』をつくったりはしないさ。我々のゲームは唯一無二で、この考えは譲れない。真似までして興奮などほしくはない。」



現在のクローズド・ベータ版では、より小さな地図の数々がばらまかれ、そこには死に至るまで苦しめてくる侵入者がはびこっている。この点ではバトルロイヤルの定番と『タルコフ』の類似点は容易に見て取れる。略奪の横行、突然の遭遇のショック、何もかも失う痛み、取り戻すスリル。しかし、二キータが即座に指摘したように、このゲームの今知られている状態はあくまで最終版の影でしかないのだ。最終版に向けてはたゆまずシナリオが練られ、二キータの言ではある種の従来のプレイヤーが予想しがちな、しっかりまとまったマルチ対戦ゲームというよりむしろ『レフト4 デッド』での共同作戦にそれは近いという。

「このゲームの主眼はレベルを移動して行って、より良い装備をゲットして、そう最終的にはタルコフを脱出することなんだ。」と二キータは語る。バトルステイトではロールプレイとしてのゲーム内のメカニック、例えば隠れ家の維持や装備の売買相手とのやり合いなどを練って、中心となる構成をさらに洗練させているのだ。より自分なりに楽しみたいというプレイヤーに対しては、二キータはフリー・ローム・モードで、共同作戦と抗争プレイをより緩やかな構造で組み合わせることを示唆してくれた。

つまるところ、二キータは『タルコフ』は「彼らの夢のゲーム」だ、とまとめてくれた。縦断と頭脳のやり取りを越えた、ウルトラ・リアルと戦闘ゲームの組み合わせだ。しかし、そのハードコアの極みとしての評判に関しては、二キータはこう感じているとした。時と共に、一般のゲーマーもきっとこの破壊的で退廃的な『タルコフ』の世界を評価してくれるだろう、と。そして私にもそれは納得がいく観点だった。偶発的なショットガンの待ち伏せの一撃ですべてを失う、というのはみんなのお気に入りとはいかない。しかし何十年も続いた不毛で残酷な時代の後では、ただ自分の殺傷率を上げる以上に、失うべき何かを持つという設定には何かしら新鮮なものはあるだろう。

「みんながハードコアにならねば、というのを見てきたし。何時間も『アルマ』をプレイしてこなくちゃ、とも聞いてきた。」二キータは言う「クローズドのベータ版しかない今のところは、ハードコアなプレイヤーに的を絞っているのは本当だ。しかしゲームを全面公開したら、いろんなチュートリアル、ゲーム内用語辞典もあるし、その他のヘルパーもいる。我々はきっと初心者がハードコア・ゲーマーになっていくプロセスで支援ができる。我々はこの2種類のゲーマーたちをミックスしていきたいんだ。みんなにこのゲームをしてほしいんだよ。」

Translated by LIVING YELLOW

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