エルトン・ジョン、ツアー活動の終了を表明

ケイト・ブッシュが2014年にロンドンのアポロ・ハマースミスで行った22公演のようなコンサートの可能性を、ジョンは否定しなかった。「これまでの人生で、長く休むことはなかった。あと2枚ぐらいはアルバムを作りたいと思っている。でも家で制作活動ができるから僕にとっては楽だ。友人たちとも会いたいし、自分の家で写真のコレクションを見ながら過ごしたい。フェアウェル・ツアーが待ち遠しいし、300回目の最終公演が本当に楽しみだ」

会見の9か月前ジョンは、南アフリカで“希少で死に至る可能性のある”細菌性感染症にかかり、その後のツアーをキャンセルしている。ジョンは2日間の集中治療を受け、約2週間入院した。「素晴らしく献身的なファンに囲まれて、僕は本当に幸せだ。ファンの皆をがっかりさせてしまったことを申し訳なく思う」との声明を後に公表している。「僕の治療にあたってくれた素晴らしい医療チームに心から感謝している」

殿堂入りしたミュージシャンは、2017年6月からツアーを再開。夫でマネージャーであるデヴィッド・ファーニッシュは、ジョンが引退する予定のないことを示唆していた。「言うまでもなく、エルトンは演奏し続けなければならない」とファーニッシュは言う。「我々は、一生活動を続けるのに必要なものを持っている。引退して活動を止めることを楽しみにする人もいるが、エルトンにとってそれは苦しみとなるだろう。オーディエンスの前でプレイすることは、彼が常に必要とすること」と当時ファーニッシュは語った。また1月24日のイベントでジョンは、健康上の理由で引退するのではないかという事前の報道を否定した。

ジョンがライヴ活動から退くと宣言したのは、今回が初めてではない。1977年、ロンドンのあるコンサート中に「今夜のショーを最後にしようと決めた」と宣言し、オーディエンスを唖然とさせた。「ツアーでプレイすることよりも他にやることがたくさんある。だから今夜が最後だ」と言った2年後、精力的なペースでコンサート活動を再開した。この20年は、ラスベガスのシーザーズ・パレスと世界中のアリーナやスタジアムで、年間133公演以上をこなしている。

Translation by Smokva Tokyo

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