ローリングストーン誌が選ぶ「2017年再発盤」ベスト15

DAVID FRICKE | 2018/01/01 16:00

| ローリングストーン誌が選ぶ「2017年再発盤」ベスト15 |

『サージェント・ペパーズ』の復刻版やボブ・ディランのゴスペル時代のお宝作品から、メタリカの豪華版『メタル・マスター』まで、2017年の再発盤からお勧めの15作品を厳選する。

1. ボブ・ディラン 『トラブル・ノー・モア(ブートレッグ・シリーズ第13集)1979-1981』

ボブ・ディランのブートレッグ・シリーズのひとつで、改宗したキリスト教福音主義からの影響が濃く、物議を醸した時代の作品が並ぶ。サウンドチェック、リハーサル、ライヴには反骨精神と実直さが全面に出ている。9枚組エディションには、1981年6月のフルコンサートが収録されている。ディランが徐々に世俗的な曲へと回帰する時期で、『風に吹かれて』から『ガッタ・サーヴ・サムバディ』に至るまで、倫理観や見識が一貫していることがわかる。ライヴを支える強力なR&Bキラーには、フレッド・タケット(ギター)、ジム・ケルトナー(ドラム)、スプーナー・オールダム(ピアノ)らが名を連ね、黒人ヴォーカルユニットが天使の声を聴かせる。

2. ザ・ビートルズ 『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド:アニバーサリー・スーパー・デラックス・エディション』

50年経っても色褪せることのない、ビートルズのイギリス国内通算8枚目のスタジオアルバム。60年代のスリルに溢れた世界最高のポップバンドが絶頂にあった時期の作品だ。ジャイルズ・マーティン(オリジナル版のプロデューサーであるジョージ・マーティンの息子)による新たなステレオミックスは、“『サージェント・ペパーズ』は、ロールのないロックの到来だ”という批判を完全に覆す。キャバーンクラブで鍛えられたリンゴ・スターのドラミングが前面に出され、アウトテイクでは、絶叫の中でもバンドの高い演奏技術を実感できる。バンドはその後、『ホワイト・アルバム』と『アビイ・ロード』というクリエイティヴなヒット作も出しているが、『サージェント・ペパーズ』ほどは、自由かつカラフルで恍惚に浸れる作品にはならなかった。

3. U2 『ヨシュア・トゥリー(デラックス・エディション)』

今や絶滅寸前の理想主義やアメリカ開拓の夢を乗せた、通算5枚目のアルバムのリリース30周年を記念したリイシュー。CD2枚組のバージョンと豪華ボックスセットには、1987年9月、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われたライヴが収録されている。アイルランド出身のバンドが頭角を現し、勢いに乗ってきた時期で、青年期の霊的交わりを求めた『アイ・ウィル・フォロー』から、伝説の砂漠ヨシュア・トゥリーに広がる救いの約束と爽快な冒険物語へとつながる。このライヴは、『魂の叫び』が目指したU2の成熟した切迫性を描いたコンサートの記録だ。20周年記念パッケージの内容も引き継ぐスーパー・デラックス・ボックスには、豊富なスタジオ・アウトテイクも含まれる。
Translation by Smokva Tokyo

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