世良公則&ROLLY対談:ツイストの名曲から70年代ロック黎明期を振り返る

By Joe Yokomizo
Photo by Takeaki Hanaya
 
R:いつも思っていたのが、世良さんは野村義男さんとか僕とかマーティ(・フリードマン)とか、いろんなギタリストとプレイしていながらその一人一人の良さを引き出してくれる、オジー・オズボーンみたいな人だなと。
 
S:あっはっは(笑)!
 
―なるほど~。
 
R:ロック界のボスっていうかね。すごく好きにやらせてくださるし、面白がってくれるんです、僕が変なフレーズを弾いたりするのを。受け皿がすごく大きくて、安心しますね。もちろん緊張もするんですけど。世良さんとのリハーサルは、逆に精神的に楽になる。それを"世良セラピー"と呼んでいます(笑)。
 
S:上手い(笑)。
 
R:リハーサルが始まる前に私生活の悩みをちょっと聞いてもらったりして、いつも優しい言葉でほぐしてくれるっていうかね。ピリピリしたところがなくて。すごくのびのびと好き放題やらせてくださいますし。
 
S:でも、世の中的なイメージは怖そうって言われるよ。
 
―まぁ、怖いでしょう(笑)。
 
R:僕も初めて世良さんと合奏するリハーサルに行く前の数日間は相当ナーバスになってましたよ(笑)。実際はまったく違っていたけれど、そのイメージがあったからこそ、先輩への尊敬の念を忘れずに、その中で自分なりのチャレンジができるというか。僕は世良さんと演奏する時はギターシンセサイザーを使うんですが、コーラスマシンも使うので2人でやるクイーンの曲とかも、すごく濃密なことができて。そういうチャレンジをさせてもらったりしています。
 

Photo by Takeaki Hanaya

―ところでツイストの数ある名曲の中からROLLYさんがカヴァーに選んだのは『燃えろいい女』だったわけですが、それはなぜ?
 
R:当時テレビで『燃えろいい女』を聴いた時に、イントロのコードの響きにすごく痺れまして。実は初めて人前でバンド演奏したのは中学生の時音楽室を借りて演った『銃爪』と『宿無し』だったんですけど、その後に出た『燃えろ~』が大ヒットして、それがすごく印象的で。それまでの曲とは違った感じもあったし。
 
S:さわやかだよね。
 
―CM曲でしたよね、確か。ROLLYさんのライヴ盤を聴きましたが、さらにキラキラ感が増したアレンジになっていて。
 
R:『燃えろいい女』をライヴでやらせてもらう時は大体アンコールで最後のリピートを相当やるんですが、やればやるほどお客さんが喜んでくれるんですよね。世良さんの歌をより一層デフォルメしていて、それが非常に心地いいんですけど、ご本人としてはどうなのかなと・・・(笑)。
 
S:いいと思いますよ。最近では一緒にライヴもやったけど、基本ROLLYが好きなようにやってくれていいんです。以前元ホワイトスネイクの(ダグ・)アルドリッチと一緒にやった時に"普通はそのまま演奏して欲しいとか、そのフレーズをちゃんと完コピして欲しいとか言われるのに世良はなんで僕に注文しないの?"って言われたんだけど、僕としては"何を注文するの?"って感じなんですよね。だって僕の歌も演奏もすでに見て知ってるわけだし、そこで期待するのは、そのまま再生することじゃなくて君の演奏を聴きたいんだよって。僕、そういう時にコード表を渡さないんですよ。音資料は渡すけど、譜面も渡さない。そうすると人によってはコードの解釈が違ったりするのが面白くて。こっちはパワーコードで書いていたつもりが、ちゃんと分数コードで起こしてくれていたりする人もいる。だから、ROLLYにしてもそうだけど、一方的に与えられたものを再現してみせるだけのような人とはまずやらないかな。

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