SuG武瑠が語った、紆余曲折の10年間と日本武道館への想い

By RollingStone Japan 編集部
2017年に10周年を迎え、9月2日に日本武道館公演が決定しているSuG。

-他にも表現の手段はあったはずなのに、なぜ敢えてヴィジュアル系に?

もともと(マリリン・)マンソンとかマイケミカル・ロマンスとか、(セックス・)ピストルズが好きで。あと、漫画もNANAとか読んでて、そういう世界観に憧れていたんです。それでバンドマンの友達に相談したら、"今パンクシーンではそういうの死んでるから、やるならヴィジュアル系じゃね?"って(笑)。結構いろいろ教えてもらいましたね。ヴィジュアル系のヴォーカルは身長小さい方が売れるから小さくサバ読んだ方がいいよとか(笑)。それに、スペシャか何かでちょうどMIYAVIさんやBAROQUEさんが出ているのを見て、"あれ、こういう(音楽性)のもやっていいんだ"と思って、それで始めてみた感じでした。で、実際に入ってみたら当時のインディーシーンはもっともっと特化したノリ方というか、ヴィジュアル系の伝統芸能的なものが流行っていて、やべーなと。インディーのデビュー曲はラップとか入ってたんですよ。それこそ"ブー!(ブーイング)"って感じでしたけど(笑)。そこからは勉強しながらやっていきましたね。

-そういう紆余曲折の成果がここには(笑)。

すげー詰まってます。

-確かに、『sweeToxic』以降の楽曲は、隙がないなと思いました。すごい完成されているというか。

『sweeToxic』で完全に周りの反応が変わったんですよ。それまではチャラチャラしたバンドみたいに言われていたのに、先輩方とかも受け入れてくれるようになったりとか、他のジャンルの人が対バンを受け入れてくれるようになったりだとか。

-他のジャンルの人との対バンってやっぱり難しいものですか?

めちゃくちゃ大変ですね。バンド同士とかアーティスト同士はよくても、それを管理しているマネージメントの人たちはヴィジュアル系というフレーズだけで断ってくることもあるし。

-それはもう、根気よくやっていくしかない?

うーん。そうですかね。かといって服装を地味にしたいわけではないし。でも、いわゆるみんながイメージしているヴィジュアル系ともやりたいことは違うような気もするし。

-それでも、ヴィジュアル系を受け入れるというか、捨てないんですね。

別にそこはどうでもよくて。もう、出身の村みたいなものなんですよね。別に本籍地は一緒なので、どんなバンドでもやりたいと思う人がいれば一緒にやるし。だから、非常に立ち位置が難しいですね。

-こんなことを武瑠さんに聞くのも失礼かもしれませんが、そもそもなぜそんなに偏見を持たれているんだと思います?

単純に、ジャンル内での交流が少なすぎるからだと思います。ヴィジュアル系って全然対バンしないんですよ。もちろん売れてない時はするんですけど、ある程度売れてくると全然ライヴをしなくなるし、自社イベント以外で後輩バンドと同じステージに立つこともあり得ない。この間V-ROCKフェスがありましたけど、それを継続していかないとカルチャーとして育たないと思います。今、フェスってすごく流行っているじゃないですか。博覧会みたいな感じで好きなバンドを選べるシステムも画期的だし、結局誰かと誰かのバトルをみんな見たいんだと思うんですよ。人間って複数の選択肢を得られないと興味を持たないんですよね。敵キャラがいない漫画は超つまらないっていう。これは持論ですが。あと、ロック系でよくある一番上の先輩とそのファンがいて、その先輩が可愛がっている後輩のライヴを観に行ってそのバンドも好きになるとか、またはその逆パターンとか、そういう現象もヴィジュアル系では起こらない。

-閉鎖的に見えるのってそういうところなんですかね?

外からも閉鎖的だし内部も閉鎖的だと思う。もともと独りを好む人がやってたりするので、馴れ合わないという。だからこそカッコいいところもあるんですけどね。

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Interview by Rika Suzuki (RSJ)

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