謎の男に扮して韓国を熱狂させた國村 隼が映画『哭声/コクソン』を語る

By Yasuo Murao 2017/03月号 P19〜19 |
(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

―韓国映画を観ていて個人的に感じるのが役者の存在感なんです。とくに顔の持つ力がすごい。

ありますね、確かに。ソン・ガンホさんなんか四角くて立派な顔しています。男でも女でも、ちゃんと年齢に即した自分の顔を持っている。

―そんななかで、國村さんの顔が混じっていても全然違和感がなかったです。

それは僕にとっては褒め言葉ですね。彼らと同じ作品世界、あるいはフレームのなかで、同じようにいられるかどうかっていうのは最初に考えましたから。

―しかも、韓国の大きな映画賞もとられて。

それは本当に嬉しかったですね。自分の仕事をこういうかたちで褒めてもらったのでは初めてなんで。しかも、あの得体の知れないキャラクターで(笑)。映画が韓国で大ヒットしたことにも驚きました。700万人近くの観客が観に来てくれたそうです。ある意味、この映画は難しい作品だと思うんですよ。どう楽しむかという点で。それを楽しむことができる観客が、韓国には700万人もいる。そういう人達を楽しませようと思ったら、作り手のモチベーションも高くなりますよね。韓国映画は個人的に好きでよく観てるんですけど、"なんでこんなに力強いんだろう"って思ってたんです。今回初めて韓国映画に参加させてもらって、その秘密が垣間見れた気がしますね。


(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

―日本の映画界も、そういう作り手と観客の良い関係が築けていけるといいですね。

それは、僕ら作り手が、これからどんな風にお客さんを楽しませることができるのか、ということでもあると思います。お客さんに"あ、映画って面白いんだ"って思ってもらえたら、また映画館に来てくれると思いますし。

―そもそも、國村さんが俳優という仕事に興味を持つようになったのは、どういうきっかけからなんですか。

実はなんとなくなんです(笑)。車が好きなもんで、最初は学校で機械工学を勉強してたんですよ。でも、その学校をドロップアウトしたことがきっかけで、なんとなく劇団の研究所みたいなところに行き出して。そこで、舞台のお芝居をやっているうちに、どんどん楽しくなってきて、これを自分の生業に出来ればいいなあって思うようになったんです。

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