シシド・カフカが語る新作『DO_S』:ドラムとヴォーカルの関係、音楽に還元される芝居

By Mayuko Kumagai
ミニアルバム『DO_S』をリリースしたシシド・カフカ

―ああ、だから最後の『FLY HIGH!』では、歌詞の内容が朝になってるんですね! 夜通し話し込んだっていう。

そうです(笑)。深い時間にこちらの身の上話もして、一緒に泣いて、いつの間にか朝が来て。『FLY HIGH!』は爽やかで、歌詞も前向きです。私だったらちょっと照れくさいから、暗い部分も入れたいと思っちゃうんですけど(笑)、潤平さんに作ってもらって良かったなと思いますね。潤平さんとは長い付き合いなので、私の中に全くない言葉は選んでいないですし。

―基本的なことをお伺いしますが、ドラムがヴォーカルをとるスタイルって珍しいですよね。

最初はドラムだけ、次は歌だけをやっていた時期もあって。でも酒の席で、現在のプロデューサーにドラムを叩きながら歌ってみなよって冗談のように言われたのが最初ですね。私もできるとは思っていなかったんですけど、とりあえず、それで1回ライヴをやろうと話になって、3カ月間で最初のライヴまで持っていって。まあ、出来は散々でしたけど(笑)。ドラムを叩いていると歌が入ってこないとか、最初はどっちかに集中するとどっちかが止まってしまうんですよね。なので全部分解して、こう叩く間に"あ"って言って、ここまでの動きで"う"を言わないといけないから、その間に"い"を言うみたいな。そういう分解の仕方をしながら、何度も反復で練習してちょっとずつ身体に入れて、1曲を習得するのに、最初は最低でも1~2週間はかかっていました。

―決して軽々とやっているわけではないのですね・・・。

ミュージシャンで努力していない人なんてひとりもいないですよ。私も時々、ハッとするんです、どうしてこんな大変なことやってんだろうなって(笑)。暴れながら叩くというのも私のスタイルですが、あれだけ暴れなければもう少し楽なのかと思ったり(笑)。

―ライヴでは暴れるのも気持ち良さそうです。よくライヴ中は真っ白になって記憶がないと言うミュージシャンもいますよね。

何も考えず、頭の中が真っ白になったまま叩けている時がやっぱり一番いいですよね。それはすべてがうまくハマってるっていう証だと思うので。でも、ふとした時にドラムを間違えると、そこに意識が向いてしまって、つられて歌も間違えるということがあります。ただ、ライヴ中に演奏は止められないので間奏の間に、ドラムを叩きながら精神を戻していくという作業をしています。

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