『お嬢さん』のパク・チャヌク監督が選ぶ『私の好きな日本映画』

By Yasuo Murao
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『清作の妻』1965年
高峰秀子さんに負けないほど大好きな若尾文子さんの魅力が遺憾なく発揮されている作品だと思います。周囲から無視されたり、軽蔑されたりしているヒロインが、自分の欲望に忠実に生きて幸せを見つけようとするのですが、彼女は間違った社会にいるので社会と衝突して破滅してしまう。最後まで自分に正直で主体的な女性を、若尾さんは魅力的に演じていました。

『放浪記』も『清作の妻』も、自分の意志をしっかりもって社会のなかで生き抜いていくヒロインの話ですが、『お嬢さん』の秀子やスッキと重なるところがあります。私はそういう女性達が好きなのです。そういう女性達が頑張っている姿は本当に美しい。それは『お嬢さん』で描きたかったことのひとつです。秀子もスッキもひとりだと弱い立場にいて限界に来ていますが、二人が力を合わせることによって自由になれる。女性に限らず、社会的に弱者の人たちが、自分達が置かれた状況に屈服せずに立ち向かって行く姿は美しいし、そういう人達こそ英雄だと思いますね。



PARK CHAN-WOOK
パク・チャヌク 1963年8月23日生まれ。92年に『月は・・・太陽が見る夢』で監督デビュー。2000年『JSA』は国内興行記録を塗り替え、大ヒットを記録。『オールド・ボーイ』(03)ではカンヌ国際映画祭審査特別グランプリ、『渇き』(09)ではカンヌ国際映画祭審査員賞受賞を受賞。2013年の『イノセント・ガーデン』でハリウッドに進出するなど、国際的な映画監督として活躍している。


『お嬢さん』
監督/パク・チャヌク
出演/キム・ミニ、キム・テリ、ハ・ジョンウほか
3月3日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 新宿ほかにて公開
http://ojosan.jp/

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