ビートルズ『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』知られざる10の真実

By Colin Fleming
(Photo by John Downing/Getty Images)

6. ファーストテイクには、レノンの特徴的で風変わりなカウントインのひとつが収録されている

スタジオでジョン・レノンは、シュールな冗談を飛ばす機会を常にうかがっていた。1965年のシングルのB面曲『イエス・イット・イズ』で、レノンは「ワン・ツー・スリー・ブレッド!」とカウントインし、『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』では、「シュガープラム・フェアリー、シュガープラム・フェアリー(シュガープラム‹砂糖菓子›の妖精」と、チャイコフスキー(のバレエ組曲「くるみ割り人形」の第三曲)で合図を送った。これは、『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』に収録されているファーストテイクの曲の中の一つだ。この言葉はルイス・キャロル(『不思議の国のアリス』の作者)のように謎めいていて、レノンの狙い通りだった。曲のカウントインに砂糖菓子が使われ、さらにそれがバンドの気分を盛り上げたことがあったとしたら、それはこの時だろう。

7. BBCは、この曲の中心的な” I’d love to turn you on(君を刺激したい)”という一節を問題視し、『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』を放送禁止にした

「時代はティモシー・リアリー(アメリカの心理学者、ヒッピーやドラッグを使う若者等の支持を得る)の” Turn on, tune in, drop out (スイッチを入れ、照準を合わせ、放棄せよ)”の時代だった」とマッカートニーは回想する。「それで僕らは、” I’d love to turn you on.(君を刺激したい)”と書き、ジョンと僕は、”これはドラッグの曲だね。そうだね”と互いに顔を見合わせた。でも、同時に僕らの曲には常に複数の意味が含まれていて、”turn you on (刺激する、スイッチを入れる)”は性的な意味にもなり得る。だから…分かってくれよ」。BBCは、この言葉遊びを解さなかった。「この曲を何度も繰り返し聴いた」と、1967年にBBCの広報担当者が語っている。「この曲は少し行き過ぎていて、ドラッグの使用を許容する態度を促しかねないと我々は判断した」。この曲が禁止された後、レノンはやはり辛辣に批判した。「この曲を禁止した人に会いたい。何が起きているのか、彼に”教えたい(turn him on)“。なぜ、ドラッグを蔓延させている電気局は訴えられない?電気をつける時”スイッチを入れる(turn on)”必要があるだろう?全ては解釈次第だ」。
※” turn on”には刺激する、薬物から快感を覚える、スイッチを入れる、などたくさんの意味がある。
Translation by Satoko Cho

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